特集

 

 「ウーマンミーティング in Tokyo 〜多彩な起業・成長の形〜」

 
地域経済部 新規事業課


 パンフレット



  平成26年8月6日(水)、御茶ノ水カンファレンスセンター(千代田区)にて、「ウーマンミーティング in Tokyo 〜多彩な起業・成長の形〜」を開催しました。今回は、参加者の皆様とともに、「多彩な起業・成長の形」というテーマで、地域で介護事業分野において着実な成長を遂げておられる女性起業家、首都圏で女性の活用促進に向けて共同代表で新ビジネスを立ち上げられた女性起業家をお迎えし、ビジネスの立ち上げから、成長初期、そして次なる成長について考えました。



<ご登壇者>
日経BPヒット総合研究所長・執行役員 日経ウーマン前編集長   麓  幸子氏
(有)COCO−LO 代表取締役                      雅樂川 陽子氏
(株)waris   代表取締役CCO(※)                  田 中 美和氏
 ※セミナー開催時は代表取締役(共同代表)として登壇頂きました。

 


 第1部 麓 幸子氏によるご講演 

  雑誌「日経ウーマン」、アワード「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」を通じて出会った多くの女性起業家の取材を通じ、成功した女性起業家に見られる「成功する5つの共通項」をご紹介いただきました。  

成功する起業家の5つの共通項
 @「ミッション」と「パッション」があること。
 A「自分」よりも「人」のため、社会貢献性があること。
 B偶然の出来事をチャンスにつなげる行動力と、主体的な柔軟性があること。
 Cポジティブであり、ピンチをチャンスに変える力があること。
 D周りの人をサポーターにする力があること。人をまとめる、巻き込むことが上手。
  話し上手よりも聞き上手である。


<講演のポイント>

 日経BPヒット総合研究所長・執行役員/日経ウーマン前編集長 麓 幸子氏
パンフレット
 日経BPヒット総合研究所長・執行役員
/日経ウーマン前編集長 麓 幸子氏  

・まず、ミッションがあること。女性起業家は、社会貢献性が非常に高い方が多い。困っている方を助けたい、自分の周りにある課題を解決したいという、身の回りのところから事業を始め、大きくされている方が多い。
・ミッションと同時に大切なことは、パッションがあること。ミッションを熱く語り、そのパッションこそが人の気持ちを変えることができる。ロジックを立て理詰めすることも大切だが、より大事なことは「情熱」を持つこと。
・成功される方は、マインド設定において、人や出来事の良い面に焦点・光を当てて自分の糧としている。
・成功される方も必ずピンチを迎えられているが、他責せず分析を繰り返し、課題解決をしている。
・情報収集等においては、成功される方は最初に自分が人に差し上げられることを考えているから、他人から頂戴できている。
・ネット社会で得られる情報は沢山あるが、確かな情報をしっかり聞いて役立てていただきたい。
・今日ご参加いただいた皆様の中で、将来、ウーマンオブザイヤー受賞者となる方がいるかもしれない。そんな事が起きるよう、この話が役立つとありがたい。


第2部@ショートプレゼン 

 第2部前半では、二人の女性起業家 雅樂川氏、田中氏に、会社の概要紹介、起業経緯等について、第2部後半では、麓氏をコーディネーター、雅樂川氏、田中氏をパネリストとして、起業当初での資金面、組織マネジメント、今後の展開等について、お話いただきました。

(有)COCO−LO代表取締役 雅樂川 陽子氏

 (有)COCO−LO代表取締役 雅樂川 陽子氏
 (有)COCO−LO代表取締役 雅樂川 陽子氏 

 群馬県桐生市に生まれ、作業療法士の資格を取得し作業療法士として働いていた。末期癌の祖母の介護と、祖母の死を通じて、自分の人生だからやりたいことをしたいと感じた。29歳になり、年齢の節目を迎える前に起業を決意した。
 自分が妊娠、出産、育児の時期を迎え仕事をセーブした時期に、会社を見直す必要性を感じた。これまでは、自分がいないと回らない組織だったが、エンパワーメントの組織づくりへ切り替えた。社内起業塾を通じて、社員の資格を活かしたリハビリとエステが融合したデイサービス、理学療法士が常駐するトレーニング施設が生まれた。社員に小さな事でも気づく力を養ってもらうための「気づきカード」の取組みを通じてサービスの向上に繋げている。

(株)Waris代表取締役CCO 田中 美和氏

(株)Waris代表取締役CCO 田中 美和氏
(株)Waris代表取締役CCO 田中 美和氏 

  キャリア女性が抱える課題(長時間労働、時間と場所の固定化、キャリアダウン)を解決するために、自分を含め女性3名で設立した。自分は、前職の日経ウーマン編集者の経験を通じ活躍する女性と出会い、「時間、場所にとらわれない働き方」の必要性を感じた。退職後、フリーランスとしての活動中に、他共同創業者の2人と出会い、お互いの理念・価値観に共感し、共同創業に至った。
 当初、3人での起業は大変だ、と言われたが、年齢、キャリアも異なるカラーであるため、チーム力が発揮できている。前職を活かした役割分担をしており、米倉は経営企画・管理部門統括を担当、河はサービス開発と営業部門統括、自分はマーケティング、ブランディングを担当。当社のブランディング、マーケティング戦略として、ターゲット層をシャープにすること、外部発信するメッセージに統一感を持たせること、外部イベントの活用や積極的なメディアアプローチに徹している。


第2部A パネルディスカッション

●「最初の資金はどうされたのですか?」

 女性起業家支援ガイドブック

(雅樂川氏)自分の貯金等を資金にした。会社設立して2年後に、デイサービスと保育所の施設をつくるために8000万円の融資を決めた。担保もなく、最初は借り入れに抵抗があったが、信用金庫の方は、今後介護事業は成長分野であり、地元の女性が起業したのであれば貸しますよ、という反応だった。融資のお陰で、右肩上がりの事業発展が実現した。
(田中氏)3名の共同創業だったので、資本金も3分の1ずつ出した。人材紹介業の免許を取得る際に増資をしたが、増資の時も3分の1ずつ出した。

 ●「スタートアップ期の認知度はどのように広げたのですか?」

(田中氏)ビジネスプランコンテストを活用した。川崎起業家オーディション、その後DBJ女性新ビジネスコンペティションに応募し優秀賞を頂いた。ビジネスプランのブラッシュアップや、金融機関、社会保険労務士等の専門家からのアドバイスや、応募者同士のネットワークも活力になる。また、一貫したメッセージ性を意識したHP・チラシ作成や、定期的なプレスリリースを通じて積極的なPRを行ったことが、認知度アップに繋がったと感じる。

 ●「雅樂川社長は、桐生市で起業されています。東京圏にいないとビジネス、起業は成功しないのではという思い込みがありますが、いかがですか?」

(雅樂川氏)地元での起業は、気心が知れた友達を雇用することができる。また桐生の地元紙で知名度を上げることができる。育ってきた環境で、自分にしか分からない感性、感覚があるので、それが大いに力となり活用することができる。

●「ミッションの共有・雇用戦略はどうされていますか?」

(雅樂川氏)キャリアアップ研修では、事業計画書や、今年の目標等の数字を全社員に公表。就業規則とは別に「ココロの方針」(雇用、サービスの提供方法をルール化)で意思を統一している。働く人に合わせた制度づくりに取り組んだ。

●「今後の展開や、解決すべき課題について教えてください。」

(雅樂川氏)社内起業塾を発展させ、COCO−LOというバックグランドを活かして起業メンバーを増やすことや、介護事業に携わる方へのサポートをしたい。また、社員のスキルを最大限に活かすサービスを通じて個性を大切にしていきたい。
(田中氏)日本の働き方を変えたいという思いがあるので、もっとスケール化したい。今後は、人力で行っていたマッチング作業の一部のシステム化を検討している。

●(会場からの質問)「起業家は孤独家であるべきか?また、相談相手はいますか?」

(雅樂川氏)決断をする立場なので、基本は孤独だと思う。最近になって同世代の経営者との繋がりができ、地元の勉強会等に参加し孤独を感じていない。

●(会場からの質問)「男性に比べて女性の強みは?」

(田中氏)とても共感性が高い。また、経営者が集まる場は女性が少ないので、覚えてもらいやすい。女性であるデメリットはロジカルさに欠ける点。そのため、コンサルティング会社の男性に株を持ってもらい、会議に参加してもらっている。

●(会場からの質問)「起業して良かった点は?」

(雅樂川氏)自分で自分の人生を選び作れる。一緒に働いてくれる仲間ができることがありがたい。
(田中氏)お客様から、Warisのようなサービスを待っていた、という言葉をもらった時。

●「最後に、会場の参加者の方へ向けてメッセージをお願いします。」

(雅樂川氏)いったん、課題を冷静に考えると何かしらの答えはあるので、諦めずに前を向いて頑張ってほしい。
(田中氏)
起業して1年だが、自分が成長する機会や、自分で事業を創り出し、大きな目標があるからこそ感じられる充実感がある。皆さんと一緒に頑張っていきたい。


 パネルディスカッション終了後、過去「ウーマンミーティング in Tokyo」にご登壇頂いた(株)コッコト 代表取締役 宮本 直美氏、(株)エフブルーム 代表取締役 大江 栄 氏、(株)つ・い・つ・い 代表取締役 遠藤 貴子氏による直近の取組や、(株)日本政策投資銀行 村田 哲郎氏より「DBJ女性新ビジネスコンペティション」開催の報告をして頂きました。セミナーの最後には名刺交換会を実施し、登壇者と参加者間、また参加者同士の交流の場となりました。


<最後に>
  本セミナーで実施したアンケートでは、参加者の方々から「パネリストのお二人は、タイプ、業種も対照的で良かった。内容に偏りがなく、色々な観点から話が聞けた。(起業家)」、「スタート地点の私でも気づきがたくさんあった。(起業を目指す方)」、「出席者同士、同業種の横の繋がりや、各自治体の商工会の方を紹介いただく機会が欲しい。(起業家・起業を目指している方)」といった感想、ご意見をいただきました。
 今後も、女性ならではの着眼点で新たな需要を創造される女性起業家の様々な具体事例や官民で展開する支援メニューの紹介等の情報発信に取り組んでまいります。


<登壇者のご紹介>
麓 幸子(ふもと さちこ)氏 
日経BPヒット総合研究所長・執行役員/日経ウーマン前編集長
 1984年筑波大学卒業。同年日経BP入社。1988年『日経ウーマン』に創刊メンバーとして携わる。2006年日経ウーマン編集長、2012年ビズライフ局長。日経ウーマン等3媒体の発行人になる。2014年現職。同年法政大学大学院経営学研究科修士課程修了。経済産業省「ダイバーシティ経営企業100選」サポーター。
雅樂川 陽子(うたがわ ようこ)氏有限会社COCO−LO( 桐生市) 代表取締役
 作業療法士資格を取得後、2005年に有限会社COCO -LOを起業。現在、訪問看護ステーション2カ所、居宅介護支援事業所、通所介護事業所4カ所、リハビリジムの計8事業所を運営している。
 2013年、経済産業省「がんばる中小企業5・小規模事業者300社」「ダイバーシティ経営企業100選」選定。
田中 美和(たなか みわ)氏株式会社Waris (千代田区) 代表取締役CCO
 2013年株式会社Warisを共同創業。ハイキャリア層の女性(=ハイスキルマザー)と、優秀な外部人材を活用したい企業とのマッチングサービスの提供を通じて、女性の新しい働き方を提案。(共同代表 米倉 史夏氏、河 京子氏)
 2014年、(株)日本政策投資銀行DBJ女性新ビジネスプランコンペティション優秀賞受賞。

 女性起業家支援ガイドブック

 <女性起業家施策ガイドブックについて>


 セミナー開催にあたり、「女性起業家 支援施策ガイドブック (平成26年8月版)」を作成しました。本誌では、政府系金融機関や関東管内の公的支援機関等が提供する創業に関する施策メニューを掲載しております。是非、ご活用ください。




 <過去の開催概要について>



「ウーマンミーティング in Tokyo 〜女性起業家と成長〜」 (2013/7/6)

「ウーマンミーティング in Tokyo 〜女性の起業と起業支援を考える〜」 (2013/2/21)

 過去の「特集」はこちら



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