消費者相談コーナー

初回無料や返金保証の通信販売は契約条件や返品条件によく気をつけましょう

 
産業部消費経済課 消費者相談室

 無料プレゼント、無料モニターあるいはおためし価格を大々的に強調して、消費者の興味をひき、実際には、複数回の定期購入が条件となっている通信販売の苦情が増えています。
 また、「効果が無ければ30日間返金保証」「満足できなければ90日間返品できます」など、返品、返金を保証する広告があります。試してみて効果がない場合や、気に入らない場合は返せばいいと思って気軽に申し込んだが、実際に返金してもらうには、いろいろと厳しい条件があって、なかなかお金を返してもらえないという苦情も出ています。

事例1

 高校生の女子がスマートフォンの通販業者のサイトで「無料モニター募集」という広告をみつけた。通常価格1万円以上する美白サプリメントが「今だけ無料でお試しいただけます」とあったのでモニターに申し込み商品を受け取った。1ヵ月後また同じ商品が届き、4,980円(税抜き)のコンビニエンスストア払いの請求書が同封されていた。業者に問い合わせると「無料モニターは最低6回の定期購入が条件で初回は無料だが2回目以降は4,980円である」と言われた。広告を改めて見直すと小さな文字で書かれていたが注文の時には気づかなかった。自分のお小遣いでは払えない金額なので未成年者取消しを申し出たが、規約に「保護者の同意を得て申し込んだものとみなす」と書いてあり、未成年者取消しはできないと言われた。購入者は申込みの時にはこの規約には気づかず、申込み画面の生年月日を入れる項目には偽りのない生年月日を入力していた。

 特定商取引法では、通信販売の広告をする際は、同法に定める事項について広告に表示することを義務づけています。特別な販売条件がある場合はその内容について、広告に記載しなければなりません。なお、「著しく事実に相違する表示をし、または実際のものより著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示」は禁止されています。また、「申込みの撤回や契約の解除に関する事項については顧客にとって見やすい箇所において明瞭に判読できるように表示すること」とされています。
 事例1は、「定期購入」という契約条件が全く表示されていないというわけではありませんでしたが、「無料モニター」に比べるととても小さい文字であったため、消費者は気づかず見落としてしまったようです。特にパソコンよりも画面の小さなスマートフォンから申し込んだ場合には気づかないまま申込みの操作をしてしまったというケースが増えています。インターネットショッピングの申込みの前には販売条件をよく確認しましょう。

 また、本事例の場合、購入者は未成年で、無料だと思ったので保護者の同意は得ていませんでしたが、申込み画面に生年月日を偽らずに入力しました。一方、事業者は保護者の同意を得ているものとみなすとしているだけで、同意を得ているかどうかの確認の措置を設けてはいませんでした。未成年者が、法定代理人(親権者又は後見人)の同意を得ないで行った契約の申込みは、電子契約の申込みであっても、原則として取り消すことができます。しかし、未成年者が法定代理人の同意を得て行った契約の申込みは取り消すことができません。また、事業者が申込みの受付の際に画面上で年齢確認のための措置をとっているときに、未成年者が故意に虚偽の年齢を通知し、その結果、事業者が相手方を成年者と誤って判断した場合には「未成年者が詐術を用いたものとして取消しできない可能性があります。なお、未成年者が処分を許されたお小遣いの範囲内の買い物は取り消せません。このように、未成年者取消しができるかどうかは個別のケースにより異なります。  
 スマートフォンから未成年のお子さんがネットショップを利用する機会も増えています。インターネットショッピングの利用方法についても親子で話合い、ルールを決めておきましょう。

事例2

 テレビショッピングを見てダイエットに効果があるという健康食品のお茶を6ヶ月分18箱39,990円で申し込んだ。「万一効果が無い場合には全部飲みきっても30日以内であれば商品代金全額お返しいたします」と広告していた。3箱飲んだが体調が悪くなったので30日以内に電話で返品を申し入れたところ、「返品の際は開封後の空箱と残りのすべての未開封商品を同封して返送して下さい。」と言われた。「飲んでしまった分については箱を捨ててしまった。」と言うと、未開封分15箱を含めて全く返品に応じてくれなかった。販売業者はテレビ広告や申込時の電話では返品条件について説明していなかった。

 通信販売には、訪問販売や電話勧誘販売のような事業者からの不意打ち性を帯びた勧誘がないため、クーリング・オフのような一方的な契約解除の制度はありません。しかし、通信販売の際、消費者が契約を申し込んだり、契約をしたりした場合でも、その契約にかかる商品の引渡し(指定権利の移転)を受けた日から数えて8日間以内であれば、消費者は事業者に対して、契約申込みの撤回や解除ができ、消費者の送料負担で返品ができます。もっとも、事業者が広告であらかじめ、この契約申込みの撤回や解除につき、特約を表示していた場合は、特約によります。
 販売業者は返品特約についての定めがある場合には、その内容を全て明瞭に表示し返品に伴うトラブルが生じないようにすることが求められます。事例のように広告に返品条件を表示していなかったような場合には、販売業者は購入者からの返品・返金の求めに応じなければならないでしょう。

 一方で、例えば広告に「返品不可」と明瞭に表示されていた場合には、消費者側の都合による返品はできないことになります。申込みの際には広告の内容をよく確認しましょう。広告を読んでもよくわからない場合には、申込みの前にメールや電話で販売業者に条件を確認しましょう。

<参考>

通信販売の広告表示事項

  1. 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
  2. 代金(対価)の支払い時期、方法
  3. 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
  4. 商品(指定権利)の売買契約の申込みの撤回又は解除に関する事項(返品の特約がある場合はその内容を含む。)
  5. 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
  6. 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該販売業者等代表者又は通信販売に関する業務の責任者の氏名
  7. 申込みの有効期限があるときには、その期限
  8. 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容及びその額
  9. 商品に隠れた瑕疵がある場合に、販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
  10. いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
  11. 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときには、その内容
  12. 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
  13. 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス

※詳しくはこちらをご覧下さい
<特定商取引法ガイド>(通信販売)
http://www.no-trouble.go.jp/search/what/P0204003.html

※相談先
関東経済産業局消費者相談室
電話048-601-1239

消費者ホットライン 局番なし 188(いやや泣き寝入り!)
(居住地の消費生活センターにつながります)
http://www.kokusen.go.jp/map/index.html

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