消費者相談コーナー

  不用品の処分も慎重に
〜訪問購入の規制を知って賢く利用しましょう〜

 
産業部消費経済課 消費者相談室

 「訪問買取り」「訪問購入」という言葉を聞いたことはありますか。チラシやネットの広告や、拡声器を使って「不用品を高値で買い取ります。」と呼びかけている車もあります。家にある不用品を売却しておこづかいが受け取れたら、と気軽に依頼する人も多いようです。でも不本意な結果になってしまったとのご相談もあります。特定商取引法の訪問購入の規制を知って賢く利用しましょう。

 
【事例1】

 郵便ポストに「無料出張査定」とチラシが入っていた。昔から集めていた切手がたくさんあったのでどのくらいの価値があるのかと思い、「切手の査定をしてください。」と電話を掛けた。訪問して来た担当者は本社に査定額を問い合わせた。本社から査定額が出るのを待つ間に、「記念コインや貴金属はありませんか。」と言われた。「貴金属などを見せてくれるだけで、切手の査定額を上げられるかもしれません。」というので記念コインを見せた。その後、本社から切手の査定額が出たが、あまりに安かったので断った。記念コインも「額面通りの買取りになります。」というので、「最初から売るつもりもなかったので、売りません。」と断った。しかし、担当者は「ガソリン代を掛けてきているんです。上司に叱られます。」と言う。「切手も記念コインも売りません。帰ってください。」と言っても帰らず、4時間も粘られた。結局、根負けして切手と記念コインを売却した。

 

【消費者へのアドバイス】

 自宅など、営業所以外の場所での強引な訪問買取りから消費者を保護するために、勧誘の要請をしていない人への勧誘の禁止や書面の交付義務、一定期間は無条件で申し込みの撤回や契約の解除ができることを定めたクーリング・オフ制度等、さまざまな規制を設けています。

 

査定の要請と勧誘の要請は違います

  消費者は「無料出張査定」というチラシをみて「査定をしてください。」と依頼しています。このような単純な査定の要請は、売買契約の締結について勧誘を要請したことには当たりません。また、購入業者は査定を依頼する電話を受けた際に、「査定後に買取りについて勧誘を行ってもいいですか。」と、勧誘を受ける意思の確認をしなければなりません。
 こうした確認を行っていない場合、購入事業者が消費者の自宅で、査定を超えた勧誘をすることは禁止されています。また、電話で事前に勧誘の承諾を受けた場合や、「○○を売りたいので、契約について話を聞きたい」というように消費者から勧誘の要請を受けた場合も、自宅を訪問した際には、再度、勧誘を受ける意思があるかを確認しなければなりません。

 

買い取る物品の種類を明示して勧誘の意思を確認

  購入事業者が勧誘の意思を確認する際には、購入業者の氏名又は名称、売買契約の締結について勧誘をする目的を告げ、勧誘に係る物品の種類も明らかにしなければなりません。切手の買取りと、記念コインの買取りについて勧誘するのであれば、そのことを伝えなければ法の規定に反することになります。買い取る物品の種類を明示しないで勧誘することは禁止です。

  勧誘を受ける意思の確認や勧誘する物品の種類を明らかにしないなど、法の規制に反する行為をする業者を家に呼ぶことはやめましょう。

 

断っているにも関わらず、勧誘を続けることは禁止

  消費者が断っているにも関わらず、勧誘を続けることは禁止されています。断っても勧誘を続けるなど不当な勧誘を受けた場合は、きっぱり断りましょう。見ず知らずの業者を自宅に呼ぶ場合は、家族や信頼のおける人と一緒に対応するなど慎重な対応も必要です。断っても帰らない、長時間勧誘される、脅される等の迷惑な勧誘でお困りの場合は110番通報が有効な場合もあります。
 不本意な契約をしてしまって解約を希望する場合は、クーリング・オフの制度をご活用ください。書面の交付義務とクーリング・オフの制度については事例2をご参照ください。

 

【事例2】

 昨日、「金の買い取りをする。」と業者から勧誘の電話があった。あまり関心がなかったが「金のグラムを測るだけでもいいので。」と言われ、来訪を承諾した。金のネックレスを見てもらい、買い取り金額を言われた。不要なネックレスだったのでそれでもいいと思い、買い取りを承諾して代金を受け取った。帰宅した夫にこのことを話したところ、ネットで金買取の相場を調べ、「価格が安すぎる。」と言われた。翌日、業者に電話して契約を解約してネックレスを返品してほしいと伝えたが「解約は受け付けないと説明し、その旨を書いた書面にも署名し、印鑑も押しているので解約には応じられない。」と言われた。

 

【消費者へのアドバイス】

書面の交付義務があります

 購入業者は、消費者の自宅で物品の売買契約を締結した際に、代金を支払い、かつ、物品の引渡しを受けたときは、直ちに、法令で定める事項を記載した書面をその売買契約の相手方に交付しなければなりません。物品の種類、物品の購入価格、クーリング・オフ、物品の引き渡しを断ることが可能であること等の記載が義務付けられています。
 訪問購入は、取引する物品が特定物(当事者が取引の対象となる「物」の持つ個性に着目して取引した物)であることが多く、同種の物品であっても各々価値が異なることから、後日のトラブルを防止するためにも、当事者間で購入物品を識別するために取引内容を書面に記載することが重要です。このため、単に物品名だけでなく、物品の特徴も記載が義務付けられています。

 

クーリング・オフの期間中は物品の引き渡しを断れます

 クーリング・オフの期間中は、売主は物品を引き渡さなくてもよい規定があります。この規定は契約書面に記載が必要であり、クーリング・オフの期間内に物品の引渡しを受けるときは、その場で売り主に告げることも義務付けられています。また、迷惑をかけるような方法等でこの期間内に引渡しをさせることは禁止されています。 

 

クーリング・オフの規定に反する特約は無効です

 売渡し(訪問購入)の契約締結後も、売主(消費者)は契約の一方的な解除(クーリング・オフ)ができます。クーリング・オフの期間は8日間であり、事例2のように、「解約しない。」という書面に署名捺印しても、クーリング・オフの規定に反する特約で申込者等(消費者)に不利なものは無効です。「解約は受け付けない。」と不実のことを告げられ、クーリング・オフができないと誤認をしてクーリング・オフを行わなかったときは、クーリング・オフの期間が延長されます。
 また、クーリング・オフが可能な場合に、「解約は受け付けない。」等の法の規定に反する説明は禁じられています。威迫して困惑させる行為も禁じられています。

 

クーリング・オフ期間中に第三者に物品を引き渡す場合は
通知義務があります

 クーリング・オフ期間中に第三者に物品を引き渡す場合、第三者にクーリング・オフの対象物品であることなどを書面で通知しなくてはなりません。また、元々の売主である消費者に、第三者への引渡しに関する事項を通知しなくてはなりません。

 

 

「訪問購入」において適用除外とされる物品

 訪問購入においては適用除外とされている物品があり、以下に該当した場合はクーリング・オフできません。

・自動車(2輪のものを除く)   ・家具 ・家庭用電気機械器具
(携行が容易なものを除く)
・書籍、CDやDVD,ゲームソフト類  ・有価証券

  

訪問購入の規制の対象とならない取引の態様

 以下の取引の場合も特定商取引法の訪問購入の適用が除外され、クーリング・オフできないのでご注意ください。再勧誘の禁止等、一部規制は除外されません。 

・消費者自ら自宅での契約締結等を請求した場合
・いわゆる御用聞き取引の場合
・いわゆる常連取引の場合
・転居に伴う売却の場合

 

 自分に不要なものであっても、売却することで使用したい人が使用できるなら、資源保護になりますね。売却という形のリサイクルシステムを定着させるためには、消費者保護の規定を知り、法を守らない事業者と契約しないことはとても大切なことです。実際にトラブルにあってお困りの時は、当相談室もしくは消費生活センターにご相談ください。 

 

〈参考〉
◇特定商取引法ガイド
 (特定商取引法に関する情報や消費者向け事例紹介が掲載されています)
 http://www.no-trouble.go.jp

  (相談先)
関東経済産業局消費者相談室 
    
電話 048-601-1239

 http://www.kanto.meti.go.jp/sodan/shohishasodan/index_shohishasodan.html

消費者ホットライン (居住地の消費生活センターにつながります)
    電話 0570−064−370
http://www.kokusen.go.jp/map/index.html

過去の「消費者相談コーナー」はこちら

ホームページへ戻るTOPへ戻る

発行元:
〒330-9715 埼玉県さいたま市中央区新都心1番地1 さいたま新都心合同庁舎1号館
関東経済産業局広報・情報システム室
電話:048-600-0216    FAX:048-601-1310