消費者相談コーナー

   火災保険請求を代行するという住宅修理の勧誘にご注意ください

産業部消費経済課 消費者相談室

 

  台風シーズンを迎えます。台風などの自然災害により住宅に損害を受けた方に対し、電話や住居を訪問して「保険請求を代行するから、保険金で住宅を修理しないか。」と勧誘されトラブルとなった、というご相談が寄せられています。ご注意ください。 

【事例1】
 台風で自宅の屋根に被害を受けた。近所でも罹災した家が多く、修理に時間がかかると聞いていたので、少し落ち着いてから修理しようと思い、そのままにしていた。
  それから数ヶ月後、Xから「保険の調査依頼を受けているので、訪問させてほしい。」と電話があった。加入している保険会社がこの地域一帯の調査をしているのだと思い、自宅に来ることを承諾した。後日、Xが自宅に来て、「保険金で被害を受けた屋根を修理できる。無料で保険金請求の代行をする。」と説明され、保険金請求の代行を承諾した。保険金請求をXに委任する旨の委任状を書かされ、Xから書面を渡された。また、Xは被害にあった屋根の写真を撮り、自宅の設計図とともに委任状を持ち帰った。
  その後、保険会社に確認したところ、保険会社ではXに調査依頼をしておらず、既にXから当該保険金の請求がなされているということがわかった。保険証書は家を建てるときに融資を受けた金融機関に預けていたが、Xが金融機関に委任状を提示して保険証書をコピーし申請していた。
  改めてXから渡されていた書面を確認すると、「住宅修理工事を貴社に依頼する。見積もりは後日。工事を依頼しない場合は保険金の30%を保険請求代行手数料として支払う。」とあった。保険会社とXが無関係なら、保険金請求の代行は依頼しなかった。嘘を言ったXに自宅の工事を頼みたくない。保険金の30%も手数料を払わなければならないのか。

【事例2】
 昨年の台風で屋根瓦が落ち、そのままにしていた。ある日突然、事業者Yが自宅に来て、「屋根が破損している。自然災害によるものであれば火災保険で修理できる。無料で保険金申請の代行をするから、屋根を修理しないか。どこの保険会社と契約しているのか。」と聞かれた。加入している保険のリストを見せたところ、「Aの保険が下りる。」といって、屋根の修理工事見積額120万円を示され、工事請負契約を結んだ。Yの指示に従って保険会社に保険金を申請し、Yの見積額どおりに保険金が下りたので、工事代金の半額60万円を前金として振り込んだ。
後日改めてYについて調べたところ、あまりよい評判を聞かない。手抜き工事が心配だ。既に契約してしまったが解約できるだろうか。

 

<消費者へのアドバイス>
 
 事例の場合、自然災害による住宅の損害が、火災保険の補償対象になる場合があることを知らない消費者が多い点に着目した勧誘方法で、最終的には有償の住宅修理の工事契約を結ぶことや多額の解約手数料をとることが目的と思われます。事例の他にも、工事内容がずさんだったり、修理が必要な範囲を超えたり、修理していない部分まで修理費を請求されたり、契約を結んだものの保険金が下りなかったりする等のトラブルが起きています。こうしたトラブルとなる前に、契約内容をよく確認しましょう。
 多額の費用が発生する契約は、その場で「契約する」「委任状を渡す」ことはリスクが伴います。高額な契約を急がせる業者は避けましょう。見積書や契約書面を預かって、「検討する、頼むときにはこちらから連絡する。」という慎重な態度も大切です。

 事業者が消費者の自宅へ訪問する等、通常の店舗等以外の場所で行われる商品等の販売や役務の提供を行う場合は、特定商取引法の「訪問販売」に当たり、同法の様々な規制を受けます。

 訪問してきた事業者と消費者との間の住宅修理工事契約であれば、特定商取引法の「訪問販売」に当たります。この場合、事業者はクーリング・オフについて記載のある申込書面若しくは契約書面の交付義務があり、消費者は、これらの書面を受け取ってから8日間はクーリング・オフをする権利があります。契約書面を受け取っていない場合には、クーリング・オフの起算日が進行していないことになり、契約から8日間を過ぎてもクーリング・オフができる可能性があります。クーリング・オフした場合、支払い済みのお金は返金されます。

 住宅を修理する場合は、数社から見積もりを取り、金額や契約内容を十分に検討した上で契約するようにしましょう。また、保険を利用して住宅を修理する場合には、必ず事前に契約している保険会社や代理店に相談しましょう。保険金支払いの対象となるかどうかがわからない場合は、契約している保険会社や代理店、若しくは業界団体の相談窓口にお問い合わせください。保険金の請求は、請求の内容が事実と異なる、不適切な請求がなされる等の場合には、保険会社とトラブルになる可能性もあります。できる限り契約者本人が申請しましょう。
 万が一、実際にトラブルになった場合には居住地の消費生活センターや当相談室にご相談ください。

 ■消費者ホットライン(居住地の消費生活センターにつながります)
   電話:0570−064−370
 ■関東経済産業局 消費者相談室
   電話:048−601−1239        
 ■消費生活安心ガイド
   (特定商取引法に関する情報や消費者向け事例紹介が掲載されています)
    http://www.no-trouble.go.jp/page#top
 ■一般社団法人日本損害保険協会
   (損害保険に関するご相談の受付先が掲載されています)
    http://www.sonpo.or.jp/

   

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