イベント報告

平成27年度「ウーマンミーティング in Tokyo 」を開催しました

地域経済部 新規事業課

 経済産業省及び関東経済産業局では、平成28年3月21日(月)都内において「ウーマンミーティング in Tokyo 〜先輩起業家に学ぶ!事業成長に必要なこと〜」を開催しました。当日は、先輩起業家やベンチャーキャピタリストをお招きし、立ち上げた事業を次のステージに成長させるために必要なことを考えました。

第1部:
(1)主催者挨拶

経済産業省 関東経済産業局長 鍜治克彦

(2)ゲストプレゼンテーション

 パネルディスカッションにご登壇者の4名の方々より自己紹介、起業ストーリーや理念、事業成長のターニングポイント、VCが起業家を見る目線等をご紹介頂きました。

◆ご登壇者◆

横田 響子 氏  (株)コラボラボ 代表取締役
加藤 百合子 氏(株)エムスクエア・ラボ 代表取締役
角田 千佳 氏  (株)エニタイムズ 代表取締役,CEO
佐藤 真希子 氏(株)i SGS インベストメントワークス
            取締役 マネージング・ディレクター

横田 響子 氏

 女性経営者は、マイノリティであるが増加傾向。起業のスタイルも、自宅でおこなうプチサイズの起業から、外部より資金調達を行い、大企業を巻き込んで事業を行う女性起業家と幅広い。その中で、弊社では女性社長.netというサイトを運営。約1800名強の女性をサポートしている。
 女性起業家を支援する理由の一つは雇用への貢献。IPOやビッグビジネスにこだわらず、まずは平均5名の雇用をつくる女性起業家が増えていけばと考えている。数が増えれば、IPOを果たす起業家もおのずと出てくる。女性起業家は男性経営者と比べ女性を多く雇用する傾向にある他、自分自身も子育てや介護をしておりフレキシビリティのある新しい働き方を提供できる存在。また、女性起業家は発想豊かな経営者が多く大手企業の新規事業にも貢献が可能。

加藤 百合子 氏

 創業6年目で、地元のスズキ(株)、鈴与(株)からも出資(議決権無)を受けている。社員は5名。農業シンクタンク事業と青果流通ベジプロバイダー事業を展開。「農業×ANY=Happy」の方程式が成り立つことを実感できるのが楽しくて仕事にのめり込んだ。ANYには「ロボット」「物流」等何を入れても成立する。
 最初の1年間は売上0だったが、平日は他の仕事で繋ぎ、3年目位から事業として成り立ってきた。雇用は大変だった。厚生労働省の緊急雇用対策事業を使いリスクなく雇用の練習ができたことは非常に大きかった。また、バイヤーが逃げてしまい、売掛金未回収になったことも。すぐには成果が見えない中で、長いスパンでモチベーションを維持することも大変だった。事業継続のポイントは、周囲を巻き込む理念、キャッシュフロー、人と会うことで広がる運だと思っている。

角田 千佳 氏

 現在3期目で資本金は約3億円。創業後二回に分けてDeNA、グリーやVCからエクイティで資金調達を行っている。社員は現在9名の他に社外役員、メディア顧問というチーム。ミッションは創業から変わらず、「どんな時代、どんな状況、どんな場所においても常に変化に対応したプラットフォームを提供して人々の生活を向上させる」こと。地域の日常の手助け需要のある人とその依頼に応えて多様な働き方をしたい人を繋げる、スキルシェアのプラットフォームを提供している。
 創業時は外注でクラウドソーシングを活用していたが、1年前に大きく組織再編を行い内製化によるチーム作りができるようになった。

佐藤 真希子 氏

 ベンチャーキャピタリストは起業家の実現したい未来を信じてパートナーとして支える応援団。VCは一言でいうとどんな事業か、ユーザーの課題をどう解決するのか、マーケットサイズ、チームなどを見て、将来の成長ポテンシャルに対して投資するかの判断を行っている。起業家は事業説明をエレベーターピッチできるように、事業を表現する言葉を磨いておくべき。その際には自分たちの強みや優位性を加えると尚のこと良い。また、女性起業家に多い事例として、自分や身の回りのニーズや課題を解決するために起業するケースがあるが、結果的にターゲットやマーケットがニッチな為スケールしづらいケースも見受けられる。事業プランのブラッシュアップやチーム作りにおいては積極的に外部と交流を持ち、実現したい世界を話すことで広がると思っている。

(3)パネルディスカッション

 多数の女性起業家のコーディネート事業を行ってきた横田氏をファシリテーターとして、先輩起業家やベンチャーキャピタリストと共に、「チーム」「資金調達」「外部連携」をテーマにパネルディスカッションを行いました。

●チーム
横田氏:スタート時のチームと理想のチームを教えて下さい。

(加藤氏) 最初に雇用したメンバーで残っているのは1名だけ。転機は、食品流通の分野で長年の経験がある人物に直訴して口説き副社長になってもらったこと。個々がどうしたら気持ちよく働けるかを意識している。

(角田氏) 起業の1年目時、社員はいなく、開発をクラウドソーシングで外注していた。そのため、メンバーと会う機会が少なく、コミュニケーションも困難でプロダクトがなかなか前進しなかった。また、即戦力を求めスキルや経歴を重視して当初は採用していたが、現在は1.ビジョンに共感し一緒に歩んでいけるか、2.まじめかどうかの二つに基準を絞って採用している。

横田氏:採用のスタイルについて教えて下さい。

(加藤氏) メディアに取り上げられる効果は雇用面が大きい。採用活動は特にしていないが、メディア等を見て興味を持って応募してきてくれる中から、ビジョンに共感でき、気の合う人を採用している。

(角田氏) 現在は少数精鋭の方針で、積極的な採用活動はしていないが、1年後3年後を見越し、入ってほしいと思う人材とは継続的にコミュニケーションを取るようにしている。

(横田氏) 起業してみると人材採用/育成は本当に困難。やっといいチームができたと思っても、介護や育児等で離れてしまうケースもありリモートで仕事ができる環境も整えている。長く経営していると良い人と再び巡り合えるチャンスもあるので長い目で見る必要がある。

横田氏:チーム作りが上手い会社はどんな会社でしょう。

(佐藤氏) 女性起業家は男性と比較し、細部や最後まで自分でやりたい想いが強い傾向が見られる。その為完璧主義で細かいところまで指示してしまい、部下が疲れてしまうケースもある。上手くいっているのは、自分の苦手分野をさらけ出して周囲に頼ってしまうチャーミングな女性起業家。

●資金調達
横田氏:資金調達について教えて下さい。

(角田氏) 最初は自己資金で立ち上げたが、その後DeNA等の事業会社、VC、個人投資家等から投資を受けた。

横田氏:外部からの資金調達に抵抗感がある経営者いると思いますが。

(佐藤氏) VCからの調達をするメリットはVCが持つアセットを活用し、事業を一気にスケールさせることができること。また、外部からの調達が嫌な理由が、投資後にどういうことがおきるかわからないということ。投資する際には投資契約があるので必ず、投資してもらうことのリスクやその後の対応などを確認すること。また、前提として自分の会社の成長計画にあわせて資金の調達先を選択するべき。

(加藤氏) 当社は、理念や地域振興のポリシーに共感して頂き、配当目的ではなく一緒に仕事がしたいと言って下さる地域事業会社等から、議決権なしで出資を受けている。

(角田氏) 最初の資金調達時は、だまされている?とも疑った。スタートアップ経験のある友人も知り合いも全くいなかったので、自分で勉強した他、投資者にも根掘り葉掘り聞き納得して交渉に入った。投資者としっかり話し合い、シナジーが確認できれば怖いものではないと思っている。

(横田氏) 自分は二年くらい食べて行ける貯金をもって独立し、創業2年目で日本政策金融公庫から300万円位融資を受けた。時々資金を入れるという話を頂くこともあるが今はお断りしている。どんなサイズの絵を描くか、どんなスピード感で成長したいのか当初から検討することが重要だが、途中からギアチェンジして成功する起業家もいる。

●外部連携
横田氏:まだ小さい企業が大企業を巻き込むポイントはなんでしょうか。

(加藤氏) 相手とWIN−WINとなる提案、自分自身の持つ人脈、自社を後押ししてくれるサポーターが三位一体となれば、どことでも提携できると感じている。

(角田氏) 大企業の姿勢も変わっている。自社の新規事業立ち上げのため、スタートアップとの連携にメリットを感じる企業も増えてきた。相手のニーズを理解してディスカッションができれば、そんなに難しいことではないと感じている。

(佐藤氏) 大企業のアセットを使い成長が期待できる。大企業が主催するアクセラレーションプログラムなども増えているので活用するのも一つである。とはいえ、大企業との協業は時間がかかるため、当てにしすぎず事業を進めることも大切。

(横田氏)  連携の成功には、どれだけ相手のど真ん中に訴えられるかがポイント。組み先さえ間違えなければ、様々なメリットがあるので外部連携も検討して欲しい。

横田氏:女性起業家へのメッセージをお願いします。

(佐藤氏) 自信を持って自分がやりたいことを様々な人に言いまくって欲しい。起業家ができることは夢を語り、自分を信じて付いてきてくれる優秀な人を探すこと。それが成功につながる。

(角田氏) 起業にはいろんなタイプの起業がある。数年前と違い、インフラも整ってきている。ぜひチャレンジしていってほしい。自分もがんばりたい。

(加藤氏) 大変なことも沢山あるが、サラリーマンでも苦労はある。自分のやりたいことで苦労しながらも楽しみ続けることが大事。楽天的にスタートをきればいいのではと思う。

(横田氏) 起業のスタイルは様々あり、必ずしもスケールする形だけではない。行政にお願いしたいのは、創業時以上にその後の事業継続が大変であると言うこと。その辺りも支援をしてほしい。女性起業家の皆さんはそれぞれのスタイルで、楽しく、社会に還元できるように一緒にがんばりましょう。

(4)女性起業家等支援ネットワーク構築事業のご紹介

経済産業省 経済産業政策局 経済社会政策室長 藤澤 秀昭

第2部:
(1)交流会

 交流会時では女性起業家支援を行っている協力機関ブースを設け、登壇者、支援者と女性起業家の交流を図りました。

 【協力機関(順不同)】

(株)日本政策金融公庫、(一社)東京ニュービジネス協議会<※>、埼玉県、(公財)埼玉県産業振興公社(創業・ベンチャー支援センター埼玉)、(公財)横浜企業経営支援財団、(独)中小企業基盤整備機構 関東本部、品川区立武蔵小山創業支援センター、(株)日本政策投資銀行<※>、トーマツベンチャーサポート(株)
※印の機関のブース出展は行っていません。

【女性起業家施策ガイドブックについて】  

 セミナー開催にあたり、「女性起業家支援施策ガイドブック(平成28年3月版)」を作成しました。是非、ご活用ください。

URL: http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/sogyo/27fy_jyoseikigyoka_sesaku_guidebook.html

【過去の開催概要について】

過去のイベント情報
http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/sogyo/kako_event.html

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