平成27年度地域産業振興講座(第5回)講座概要

地域経済部 地域振興課

日時 平成27年8月26日(水)
場所 一般財団法人日本立地センター
テーマ
  1. (株)浜野製作所 訪問
  2. つやま産業支援センターの役割と事業について
    講 師:津山市産業経済部みらい産業課     
         主査 沼 泰弘

1.(株)浜野製作所 訪問

 
株式会社 浜野製作所
代表取締役 浜野 慶一 氏
Gareage Sumida(ガレージスミダ)

 第5回講座では、墨田区を代表する有力企業である株式会社浜野製作所を訪問させていただいた。同社においては、浜野代表取締役より、オープンな社風や「おもてなしの心」を掲げた経営理念、社内だけではなく地域をも元気にする様々な取組(地域ベンチャー企業を育成するインキュベーション機能を持ち合わせた「ガレージスミダ」の運営、「電気自動車(HOKUSAI)」や「江戸っ子一号」等の産学官連携事業)を始めた経緯、利点や課題についてご教示いただいた。

2.つやま産業支援センターの役割と事業について

津山市産業経済部みらい産業課
主査 沼 泰弘 氏
 

(1)津山市の現状

 津山市は、岡山県の北部に位置し、人口約10万4千人、主要産業は製造業で事業所数217社、従業員数6,583人、出荷額1,812億円である。1990年から2030年までの人口の推移を実績と推計で見ると、1995年を境に減少傾向になり、構成比では65歳以上の割合が増加していくことから、今後特に労働力(生産年齢層)の減少が予測される。
 また、人口の推移や構成比の変化は就業構造に影響しており、製造業の就業者については、横ばいであるが、商業や建設業への就業者が減少する一方、高齢化の影響から医療・福祉産業への就業者が大幅に増加している。

(2)津山市のこれまでの取り組み  

 津山市では昭和期に工場誘致主導の工業振興施策を実施し、製造品出荷額を伸ばしてきたがバブル崩壊により製造品出荷額が大幅に減少。そのような状況を打破するため同市は津山地域産業育成ビジョンを制定し、これまでの工場誘致主導施策から内発型産業振興へ移行。平成8年に津山地域の産業育成のため、つやま新産業創出機構を設立した。  
 つやま新産業創出機構では、地域のリーディング産業としてステンレス加工クラスター形成支援を実施。平成9年には技術補完による共同受注の拡大や、販路開拓・新製品新技術開発を目的とした津山ステンレスネットを発足。その後平成18年にはステンレス産業を担う人材育成・連携による新市場開拓を目的とした津山ステンレスクラスター、後継者育成を目的とした津山ステンレスクラスターファームを発足。これらの育成支援策により製造業の雇用を創出した(津山ステンレスクラスターの育成支援については第三回地域産業支援プログラム表彰において経済産業大臣賞受賞)。その他、つやま新産業創出機構では食品分野等においてもクラスター形成を進めたが、雇用創出効果に乏しく、地域の人口減少が進む中、これまで以上の産業振興を進めるために、特定分野に絞った活動を行っていたつやま新産業創出機構を解散し、創業支援も加え分野にとらわれない包括的な産業支援を実施する組織としてつやま産業支援センターを設置した。  

 (3)つやま産業支援センター

 つやま産業支援センターは津山地域の経済発展と雇用創出を目的としており、支援において「選択と集中」・「スピード」・「連携」を重視。そのためあえて行政組織とせず、民間出身の統括マネージャーを中心とした組織を形成し、任意団体として創設し、産学官金の多くの機関との連携体制を構築している。
 創設前には、企業の解決すべき課題を抽出するため、津山市内製造業200社、卸売・小売・サービス業100社へ現在の課題等のアンケート調査を企業訪問とともに実施した。
 製造業・卸売・小売・サービス業における共通した課題として、社員の高齢化や社員育成、販路開拓が挙げられたことから、今後の産業振興に向けて、生産年齢人口減少による地域産業人材の確保・育成、販路開拓が重要な課題であると認識された。 このことから同センターでは、「地域産業・企業への就労促進と人材の育成」・「元気な企業(魅力ある雇用の場)」・「外部人材の受け入れと新事業の創出」の3点を重視し、事業の優先度を明確化。津山の強みが活かせる強いニーズのある分野に事業を集中させた。 

(4)具体的な事業展開

具体的には、重点事業として「産業の集積と成長」・「個別企業の支援」・「U・Iターン創業等の支援」・「産業人材の育成」の4つの事業を計画。津山地域の経済発展と雇用創出を目指しこれらを実施している。

4つの事業の内容については以下の通り

@産業の集積と成長
 ○既存技術を活かして新たな分野を開拓
 ○既存技術を深化させて新たな可能性につなげる
 重点分野:津山ステンレス・メタルクラスター

A個別企業の支援
 ○「付加価値・発信型」への転換支援
   【製造業】
    ・下請け工場からプロアクティブ・ファクトリーへ
   【サービス業】  
    ・奉仕型から提案・ソリューション型へ

BU・Iターン創業等への支援
 ○創業支援  
  ・創業支援事業計画の認定  
  ・創業者コミュニティの形成
 ○U・Iターン創業・サテライトオフィスの促進  
  ・創業支援コーディネーター配置  
  ・シェアオフィスの開設

C産業人材の育成支援
 ○各層に応じた人材育成とマッチング支援
   【中高生、高専、大学性向け】 
    ・ロボコン、インターンシップ、企業見学、企業人による授業
   【求職者向け】
    ・無料職業紹介センターや民間企業と連携した人材マッチング
   【若手社員・中堅社員向け】
    ・岡山県産業振興財団と連携した研修等
   【技術者向け】
    ・機械加工(NC先晩・フライス)、品質測定・管理、CAD、管理技術研修等
   【創業者・後継者向け】
    ・つやま産業塾
   【経営者向け】
    ・つやま産業塾プロフェッショナル講座
    ・人材採用研修

 地域産業の活性化、イノベーションによる成長の実現を図るため、様々なニーズにワンストップで対応できる総合的な組織として設置したつやま産業支援センターを中心に,意欲ある事業者・企業者のサポートを行ない、魅力ある雇用の創出という成果に結び付けたい。

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