平成26年度地域産業振興講座(第8回)開催概要

総務企画部企画課

日 時 平成26年11月19日(水)9:30〜12:30
場 所 大宮盆栽美術館、子ワーキングスペースOffice7F
内 容 講演
公益社団法人さいたま観光国際協会
      総務 兼 広報宣伝事業担当 主幹 大和田 昌宏氏
コワーキングスペースOffice 7F(ナナエフ) 
      代表 星野 邦敏氏

 当日は、さいたま市盆栽美術館にて公益社団法人 さいたま観光国際協会 総務 兼 広報宣伝事業担当 主幹 大和田 昌宏氏にご講演いただきました。さらに、コワーキングスペースOffice 7F(ナナエフ) にて、代表 星野 邦敏氏にご講演いただきました。今回は、施設見学・講演による学びについて受講生のレポートを紹介します。  

<受講生レポート>

1.さいたま国際観光協会大和田講師の講演について

受講生1

1 大宮盆栽の海外展開プロジェクトとは

 大宮で盆栽が盛んとなったのは、関東大震災以後のことである。関東大震災で被災した東京都内の盆栽業者が盆栽の理想郷をつくるため、集団で移住し、大宮盆栽村が開かれた。大宮盆栽村では地域に盆栽を公開し、生垣の設置を義務付けるなど景観にも配慮し、国土交通省の都市景観100選にも選ばれている。
 しかし、かつて数多く存在した盆栽園は年々減少し、現在では数園を残すのみとなった。失われつつある地域伝統を守るため、協会では大宮盆栽の海外展開プロジェクトに取り組んでいる。プロジェクトでは、欧州地域の富裕層にターゲットを定め、検疫制度への対応など輸出に向けた取組と、ブランドイメージ確立のためのプロモーション活動を実施している。この取組は関東経済産業局で中小企業の海外販路拡大を目的として行っている「中小企業海外展開支援事業費補助金(JAPANブランド育成支援事業)」の支援対象となっている。

2 海外展開への課題

 大宮盆栽は既に海外において高級ブランドとしての知名度を上げてきている。大宮盆栽美術館や大宮盆栽村には、フランスを中心に海外からの来訪客も増加しているという。大宮では2回目となる世界盆栽大会の開催も決定した。
 しかし、大宮盆栽の輸出促進については課題もある。まずは、盆栽を育てる後継者の不足である。盆栽村周辺では近年地価が上昇し、相続時に多くの土地を失い、盆栽園を続けられない例もあるという。また、活動の根幹にある補助金についても、課題がある。補助金は単年度事業が対象となるため、複数年度の計画が立てづらい。また、草花の祭典が多く開かれる4・5月に補助金を使うことができない。検疫制度の対応にはヨーロッパで2年、アメリカで3年を要するなど、事業の継続が必要である。複数年度にわたる補助金制度の設置が望まれる。

3 伝統文化を継承するために

 日本には多くの伝統文化があり、その多くが後継者不足という課題を抱えている。少子高齢化という社会構造もさることながら、その文化への興味が薄れていることが大きな原因として考えられる。盆栽についても、お年寄りの趣味として認識され、若者には敬遠されがちである。大宮盆栽は、海外で高級ブランドとしての地位を確立することで、国内において再度注目されることを目指している。また、注目を集める手段としては、今回の講義の中でも話があったように、自動車メーカーやファッションブランドの店頭に展示するなど、異業種とのコラボレーションや、盆栽をモチーフとした漫画やアニメなどを通じてアピールする方法もある。
 本市においても衰退しつつある林業振興のために、地元の木材で小学校の机を提供するなど、様々なアピールを行っている。今回の講義を参考に、世間からの注目を集める方法を考えていきたい。

会議風景 さいたま国際観光協会 
総務 兼 広報宣伝事業担当
主幹 大和田 昌宏氏

2.コワーキングスペースOffice 7F(ナナエフ) 星野講師の講演について

受講生2

(1)コワーキングスペースの目的と、「ナナエフ」の他拠点との相違点

 コワーキングスペースとは、不特定多数の人が、仕事・活動・交流を行うための場ということである。特にIT関連の企業は、他者との交流の場が他業種と比べて少ないことから、コワーキングスペースを設置することにより、その場を提供するということであった。その中でもナナエフの利用者は、IT関連事業者を中心としながらも、地域のイベント担当者、商店街の方、主婦の方等が全体の約3割を占めている。他拠点と比較してもより地域に密着しており、地域の課題解決や子育て支援にも積極的に取り組んでいることが特徴的であった。
 また運営代表者である星野さんは、全国各地のコワーキングスペースを視察し、その各店舗の運営者に対してヒアリングを行うことで、ナナエフの運営面でのモデルを確立したとのことであった。その綿密なマーケティングに加え、星野さんの人を引き付ける魅力も、店舗を運営していく上での重要なポイントであると感じた。

(2)コワーキングスペースを継続していくための要件

 星野さんが全国各地のコワーキングスペースを視察し、その立地環境や運営方法等を研究した結果、継続していくための要件として、次の3点が挙げられるとのことであった。@人口規模30万人以上で、A乗降客数が多い駅から徒歩5分圏内。この2点を満たせば、有効なコンテンツを配信せずとも人が集まる。その条件を満たしていない場合には、B魅力あるコンテンツの配信により、集客につなげる必要があるとのことであった。

受講生3

1. 講演

 大宮駅東口から徒歩1分の所にある「コワーキングスペースナナエフ」を訪問し、ナナエフのオープンスペースで星野講師の講演を聞いた。概要は次のとおりである。

  • コワーキングスペースとは、不特定多数の人が仕事や活動、交流をする場で、全国に約300箇所ある。
  • ナナエフは、さいたま市で初めてのコワーキングスペースで、7時〜23時の全時間帯にスタッフが常駐している。利用者数は月間延べ約2,500人、月間会員は約70人である。 ・ナナエフの利用者層は、4割(IT系事業者)、3割(商店街の人や主婦など)、2割(IT系以外の事業者)、1割(出張者)である。
  • ナナエフの3つの目的は、@産業と雇用の創出、就労支援、A子育て支援、B地域の課題解決の場である。
  • 子育て支援として、お子さん見守りスタッフがいる日を月1回設定しているほか、専門託児所と提携し費用の約半分を負担している。
  • 地域の課題解決の場として、20代限定の朝活、大宮地域のランチ会、大宮アルディージャ観戦後の交流会、障害者支援施設の交流会、市役所職員の打ち合わせなど様々なジャンルの会が開催されている。
  • 星野氏はナナエフの開業前に、約30箇所のコワーキングスペースを見学し、開業後はナナエフで起きていることをすべて把握するため店長として全時間帯滞在するなど、大変活動的な方である。
  • 集客方法は、ブログ、Facebook、You Tubeなどインターネットを活用したほか、市役所や商店街に挨拶まわりを行い、その地域で活動している人と積極的につながりをもった。

2. 印象に残った点とその理由

 星野講師の講演で印象に残った点は2つある。一点は、ナナエフの目的にA子育て支援とB地域の課題解決の場が含まれていたことである。講演前、私が持っていたコワーキングスペースのイメージは、「交流の場」「創業の場」であったので、AとBがナナエフの目的にあり、それを見事に実践している話を聞いて、非常に衝撃を受けた。
 もう一点は、ナナエフのオープンスペースについてである。閉鎖的な会議室ではなく、開放的でだれでもいつでも参加できる空間が、交流の場として大きな役割を果たしていると感じた。実際、今回の講演中もナナエフの利用者が自然に講演の空間に溶け込んでいる雰囲気を感じた。

   
コワーキングスペース
Office7F(ナナエフ)
代表 星野 邦敏氏
講演風景

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