平成26年度地域産業振興講座第5回開催概要   

総務企画部企画課

日 時 平成26年8月27日(水)9:30〜11:30
場 所 株式会社JR東日本テクノハートTESSEI

 当日は、サービス業務の現場見学を行った後、おもてなし創造部の矢部 輝夫 顧問から講演をいただきました。今回は、当社訪問による学びについて受講生2名のレポートを紹介します。  

受講生1レポート

 1.印象に残った点とその理由
 (1)現場改善はトップダウンで始まる

 株式会社JR東日本テクノハートTESSEI で9年前に改革が始まった理由は、矢部顧問の存在があったからである。矢部顧問の話に「現場改善はトップダウンで始まり、ボトムアップで完成する」とあった通り、たとえ優秀な社員が現場にいたとしても、自然発生的に現場力が高まることは稀である。トップダウンで意識的に取り組んでいくこと、トップ(リーダー)が現場社員の力を信じて、それを最大限に引き出す仕掛けや仕組みを考えていくことが必要であると理解できた。

 

 (2)聞き上手なリーダーの重要性

 矢部顧問の講演の中で、「現場社員のマインドを変えるのに苦労したことは、自分の方に向いてもらうことであった」、「現場社員を動かすには役職等の上下関係ではなく、人間関係が大切である。」という話が印象的であった。
 現場社員は、日々の仕事の中で何らかの課題に気づいているものの、多くの組織ではこれを顕在化できていないのが現実である。一方、組織の課題を顕在化させ改革を推進している現場には、聞き上手なリーダーがおり、現場社員が意見を出しやすいような場を、リーダーが意識して作っている。現場社員と同じ目線で対話し、現場社員を信頼して改革を任せることができる度量のあるリーダーの存在が現場改革には必要であると感じた。

2.今後の活かし方
 (1)新規施策「優秀リーダー表彰」

 地元企業の優れたリーダー(経営者・管理者)を表彰する制度を新設したい。私の自治体では、「新製品・新技術大賞」、「ビジネスプランコンテスト」といった表彰制度がある。しかし、自分の経験では、企業が成長するには技術やビジネスモデルではなく、経営者を中心とした幹部人材の力が最も重要であると感じている。この制度を通じて、現場社員のやる気を高めて大きな価値を生み出す企業に成長・変革させるような優れたリーダーを数多く生み出し、ひいては地域産業活性化につなげたい。
 

(2)新規施策「優秀チーム表彰」

 リーダーだけではなく、企業の成長・改善に寄与した現場社員(チーム)を表彰する制度を新設したい。株式会社JR東日本テクノハートTESSEI の現場社員は、3Kとも言われる過酷な労働環境でありながら、顧客からの評価に加え、数多くの取材や視察があることで社会的評価が高まり、誇りを持って働いているように感じられた。優れた取り組みを行う区内企業の現場社員(チーム)を表彰して幅広くPRすることで、社会的な評価を高め、現場社員のやる気や誇りにつなげるとともに、企業のより良い人材獲得に寄与するような施策としたい。

【新幹線入線時の様子】 【グリーン車清掃作業】
【新幹線入線時の様子】  【グリーン車清掃作業】  

受講生2レポート
1.「また言っている」と思われては聞いてくれない

 矢部顧問の話の中で一番印象に残っているのはこの言葉である。TESSEIは「セブンミニッツミラクル」と世界からも称賛されるテキパキとした働きぶりで、清掃を「おもてなしサービス」に劇的に転換させたと言われている。しかし、改善前の状況でも顧客の満足度向上という言葉は使われていた。言葉ではわかっていても、それが単なるお題目のようになってしまうと、何度言葉を並べたところで効果は薄くなってしまう。だからこそ、リーダーの本気度を伝え、意識の改革につながるような具体的な言葉を持ってくることが、とても重要なのである。
 私たち自治体等の行政機関も様々なプランをたてるときには、お題目のような言葉を並べがちである。そのお題目のような言葉から、より一歩踏み込んで自分達の想いを伝えることが必要になってくる。上司と部下、同僚、地域の方々との関係、すべてにおいてそのことを意識していかなければならない。今後、私も仕事の中で、「また言っている」と思われないようにやっていきたい。

2.ハインリッヒの逆法則

 ハインリッヒの法則は労働災害における経験則の1つである。ハインリッヒの法則では、1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300のヒヤリ・ハット(事故には至らなかったもののヒヤリとした、ハッとした事例)があるとされる。矢部顧問はこのハインリッヒの逆法則を考えた。1つの最高のおもてなしの背後には29の小さなおもてなしがあり、その背景にはちょっとした心遣いがあるというものだ。矢部顧問の話では、改善にあたって人はついつい29の即効性のあることを考えたくなるが、実はその背景となる300のちょっとしたことから始めることが重要であるとのことだった。TESSEIもすぐに変われたわけではない。人間の世界では、1・2年で大きく変わることはないので、コツコツとやっていくことが必要である。私も改善をする際は、即効性のあることばかりにとらわれずに、できることからやっていきたい。
 

3.モデルはないので自分の考えたことをやり遂げる

 この言葉は、受講生から矢部顧問への質問で「モデルにした事例はあるか」との問いに対する回答である。矢部顧問はTESSEIと同じことをやろうとしても、私達にはできないと言った。なぜなら、人それぞれ、会社それぞれ異なる背景を持っており、やっていくべきことも異なるからであるとのことだった。したがって、自分で考えていくしかないと矢部顧問は語っていた。私も新規事業を行うにあたっては、他の自治体のケースをモデルに考えることが多い。しかし、自治体もそれぞれ状況によって行うべき支援策は異なっている。一見すると同じような施策にも、そこに集まってくる人が違う限りは効果も違ってくる。私もこれから新規事業を行う際は、他の自治体のケースは参考程度にして、自分の考えたことをやり遂げられるようにしたい。

【グランクラス清掃作業】 【作業終了後の一礼】
【グランクラス清掃作業】  【作業終了後の一礼】  

  また、当社の取組の一つである「エンジェルリポート」を紹介します。訪問時にこのリポートを拝見した受講生からは、「自らの職場においても、エンジェルリポートの導入し生き生きと働ける環境を整えたい」、「壁一面のエンジェルリポートを読み、職員でない私自身も心を動かされた」などの意見が聞かれました。


エンジェルリポート(PDF:2526KB)
 

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