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すべての人のグッドライフをカナエル
                〜株式会社カナエル(神奈川県横浜市)〜

資源エネルギー環境部 資源・燃料課

1.LPガス料金の現状

関口剛代表取締役社長

 LPガスは、全国総世帯の約4割(約2400万世帯)の家庭用燃料、全国約22万台のタクシー等の自動車用燃料として利用されるなど、様々な分野で使用されている国民生活に密着したエネルギーとなっています。
 このLPガスの料金は、自由料金制をとっているため各販売事業者が料金を決めています。しかしながら、料金等を公開している販売事業者はほとんどなく、消費者が販売事業者間の料金やサービスを比較して、自由に販売事業者を選択できる環境とは必ずしもなっていないのが現状です。
 このように料金公開に対して消極的な業界にあって、神奈川県横浜市旭区に本社を構える株式会社カナエル(関口剛代表取締役社長)では、いち早く料金のオープン化に取り組み、2013年10月から自社のHP等でLPガス料金を公開しています。

2.株式会社カナエルにおける料金透明化への取組

(1)料金公開のきっかけ

 株式会社カナエルでは、かつては約300の料金パターンが存在し、様々な料金体系の顧客が混在していたことで経営面でも多くの問題や矛盾が生じることとなります。こうした中、これでは消費者から信頼を得ることはできないと感じ、経営姿勢の転換を思い立ったのが「料金公開」のきっかけです。
 LPガス業界の特徴でもありますが、自由料金である故に同業者間(訪問勧誘業者)の安値売り込みが常態化し、これに対抗するため料金対応により顧客の引き留めを行ってきました。また建築会社から新規の供給先を獲得するため、これに対応するための料金を新たに設定する必要もあり、こうした中で料金パターンが多岐に渡っていきました。
 これは、本来、消費者のための自由料金であるはずのものが事業者の都合を実現するための自由料金となってしまっており、料金を非公開とすることにより経営の安定を図ってきたという共通の業界慣習を生み出してきました。
 しかし、それでは、消費者から選ばれるという視点を欠いた閉鎖的なビジネスモデルであり、これを改め、料金・サービス等の情報をオープンにして消費者から選ばれるビジネスモデルへの転換の必要性を強く感じることとなりました。

(2)料金公開に向けた取組等

 現在の関口社長は、専務に就任した2003年頃から料金の統一化に向けた取組を 計画し始めましたが、当初は経営者や他の幹部等からの料金の統一化への抵抗感も強く、会社全体での取組とはなりませんでした。会社が一丸となって本格的に取組を始めましたが、同社長が代表取締役となった2010年からです。
 料金表の集約にあたり、当時約300パターンあった料金表について、顧客ごとの 個別料金の設定の理由等の把握やこれまでの料金変更の経緯の分析等を行い、何回かに分けて徐々に集約していきました。  
 また、集約作業と並行して料金の統一化における会社の取組姿勢を全顧客に約7年かけて、個別訪問により説明・理解を求めました。
 これらの作業等を経て、最終的に消費者向けのガス料金は戸建住宅用、集合住宅用などの3種類に集約し2013年に料金公開を実現しました。 現在ガス料金は、自社HP及び店頭により前月、当月、翌月の料金を公開しており、料金変更の際は検針伝票・ハガキにて前月に通知しています。

店頭による料金表示 店頭による料金表示

(3)料金公開後の状況

 現在の顧客の多くは同社の料金体系に納得して契約をしているので、料金変更時に顧客からのクレームや問合せが極端に減少しました。
 また、他社への切替件数が料金公開前と比べて約3割減少し、特に当時悩まされていた安値訪問勧誘業者等から勧誘による切替は大幅に減少しました。
 経営面では、料金オープン化により顧客における同社ガス料金への理解の深まったこと、統一化により個別対応の必要がなくなったことにより、ガス輸入原料価格の変動等において料金変更を迅速に決断できるようになりました。
 また、同社の取組は、2014年にはLPガス業界における新しいビジネスモデルとして「グッド
デザイン賞」(経済産業省関係)を、2015年には消費者支援活動における顕著な功績が認められ消費者支援功労者表彰「ベスト消費者サポーター章」(消費者庁関係)を受章するなど、社会的な評価も受けています。

グッドデザイン賞受賞 ベスト消費者サポーター章のメダル

3.今後の取組

 この4月からの電力自由化に向け、料金公開等に業界ではいち早く取り組んできたことなどが電気販売事業者からも注目され、電気販売事業者約10社から業務提携(電気・ガスのセット販売)のオファーもあり、大手の電気販売事業者との業務提携を行うこととしています。
 また、消費者に選ばれる企業として、今後も消費者目線に立った取組を進めていくこととしており、顧客のライフスタイルにあわせた多様な料金メニューの開発等を考えています。

株式会社カナエル
◇住所 神奈川県横浜市旭区鶴ヶ峰本町1−30−23(横浜本社)
◇代表者名 関口 剛 代表取締役社長
◇電話番号 045−959−1111(代)
◇URL http://www.kana-l.co.jp

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