企業情報

安曇野産そば粉を使用した高付加価値な信州そばの開発、製造及び販売
                             〜信越明星株式会社

産業部 経営支援課

 日本人に馴染みのあるそば(蕎麦)ですが、国内で流通しているそばは、原料そばの8割が外国産(うち8割以上が中国)となっています。このような中、長野県最大の生そば、冷凍そばメーカーである信越明星株式会社(本社:長野県上田市)は、消費者の多様なニーズに対応するため、そばの栽培を行う青柳農園(長野県安曇野市)とともに、「安曇野産そば粉を使用した冷凍そば・流水解凍タイプの冷凍そば及び生そば等の開発、製造及び販売」の事業計画を作成、平成27年10月14日、農商工等連携事業計画(※1)として認定(関東農政局、関東経済産業局)を受けました(以下写真参照)。

認定書交付式にて;信越明星椛蜥J社長(左から4人目)、青柳農園代表 青柳氏(左から5人目) 

 今回、本事業等について、信越明星株式会社の代表取締役社長である大谷氏にお話を伺いました。

■近年のそばの現状

 日本国内の原料そばの需要量は年間約13万t〜15万tで推移していますが、このうち国内産はわずか2割程度。輸入原料そばは、平成25年度の貿易統計によれば、中国産が約85%を占めています。つまり、日本国内に流通しているそば商品の大部分は外国産原料ということです。一方、国内については、国内産原料そばの約5割が北海道産、長野県産はわずか8%です。
  「信州そば」というブランドの知名度は高いですが、乾そば市場では、長野県はその生産量のシェアは37%、生麺・冷凍麺など、冷蔵、冷凍を必要とするそばのシェアは6%程度しかありません。このように「信州そば」といっても全てが信州(長野県)で生産されている訳ではないのです。

■新商品の概要

 本事業においては、そばの生産者が明確で、栽培方法を工夫し、色合い、風味の豊かな安曇野産原料そばを使用して、栽培から製麺までを一括管理した安全・安心な本格的な信州そばを製造・販売します。小麦粉も長野県産ハナマンテン小麦を使用し、主原料は全て長野県産。消費者の多様なニーズに対応し、商品としてはお湯を使用せずとも流水で解凍して食べられる流水解凍タイプの冷凍そばや、原料そばを高配合して手打ち式にこだわった生そばなどがあります。

■青柳農園のそば

 本事業で連携する青柳農園は、安曇野市内に65haの耕作地を持ち、そばを中心に小麦、米の生産を行っています。1生産者で年間60tもの原料そばを栽培、収穫、乾燥まで一貫して行えるのは長野県では青柳農園のみです。一般的に「そばが荒地でも育つので種を蒔くだけでよい。」と言われますが、事業として行う場合、収量、品質、安全性、環境への配慮など非常に高い技術が必要とされます。青柳農園では、長野県から平成27年3月に「信州の環境にやさしい農産物認証」(※2)を受けています。そばの実の乾燥も自前の遠赤外線乾燥設備において、風味を損なわないよう、じっくり乾燥させます。

 

■信越明星の製麺技術

 信越明星株式会社は青柳農園から提供された安曇野産原料そばを使用し、以下の技術などにより製麺します。

@そば粉を高配合しても切れにくくコシのあるそばを実現するための技術   
A解凍調理してから食べるまで、長時間コシを維持できるための技術、
B加熱調理を必要としない流水解凍タイプの冷凍そばを実現するための高度な衛生管理技術(→流水解凍タイプは消費者にとっては水にさらすのみで調理時間を短縮できますが、製造する側からすれば高度な衛生管理技術が要求されます。)

■事業実施により期待できる効果

 本事業を実施することによって、次のような効果が期待できます。

  1. 「信州そば」ブランドの向上    
    本事業は、長野県産原料のみを使用した高付加価値な「信州そば」の提供です。一般に国産原料のみを使用したそばは市場に少ないため、消費者には、長野県産原料の品質の高さを純粋に評価してもらうことが可能となります。  
  2. 安曇野市内の遊休荒廃地の有効活用と作付面積の増加    
    本事業の実施によって農業者の売上げが増加し、さらなる作付面積の増加につながります。遊休荒廃地を活用することになれば、安曇野市内の遊休荒廃地の解消につながります。  
  3. 安曇野地域の景観向上と地域ブランド力の向上    
    上記の遊休荒廃地の有効活用によって原料そば畑が増加することで、安曇野地域の景観の向上につながります。

 現在、生そば、流水解凍そばの試作段階ですが、平成28年11月頃から、先ずは生そばを商品化し、長野県内のスーパー、日本生活協同組合(コープ)などに販売していきたいと思っております。

(※1)中小企業者と農林漁業者が、お互いの経営資源を持ち寄って新しい事業に挑戦することにより、新商品又は新サービスを実現させ、お互いの経営の向上を目指す取組。「中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律(農商工等連携促進法)」に基づいて農商工等連携事業計画を作成し、認定を受けると補助金、融資制度等の各種支援施策を利用することができます。

 (※2)地域の一般的な栽培方法と比較して、化学肥料及び化学合成農薬を50%以上(一部30%以上)削減した方法で生産された農産物を認証する制度

信越明星株式会社
◇住所 長野県上田市秋和942
◇代表者名 大谷 昌史
◇業務内容 めん類製造業
◇電話 0268−22−5252
◇FAX 0268−27−5397
青柳農園
◇住所 長野県安曇野市堀金三田1497−2
◇代表者名 青柳 正幸
◇業務内容 そば、小麦、米の栽培
◇電話 0263−73−2237
◇FAX 0263−73−2237

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