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「Made in Japan」で日本の活力に!
プラスチック外観部品メーカーとして、「ものづくり」の精神を具現化し、日本一を目指す!                       〜三光ライト工業株式会社〜

産業部 製造産業課

 三光ライト工業株式会社は、1952年に創業しプラスチックの成形加工を通じて日本のエレクトロニクス産業の発展に寄与してきました。近年、多くの製造業がアジアを中心とした海外へ製造拠点を移す中で、同社では、あえて「Made in Japan」を掲げています。
 同社の研究開発の中枢である中原工場にて営業技術本部取締役本部長の酒寄氏と人事総務部サブリーダーの伊林氏にお話を伺いました。

■三光ライト工業株式会社の主力製品

 携帯電話コネクタカバー
携帯電話コネクタカバー

 三光ライト工業株式会社は、プロジェクターやビデオデッキ、車載オーディオ、同社独自の二色成形によるオーディオのボタン等、「製品の顔」と言える部分を主に製作してきました。そのような中、従来からの取引メーカーが、携帯電話事業に取り組むようになったことで、携帯電話の外観部品等の製作を行うようになり、現在は、同社の主力となっています。また、外観部品だけではなく、材質の異なるプラスチック材を成形する二色成形法により、携帯電話のコネクタカバーも製作しています。このコネクタカバーは、防水機能を持たせるためにシリコン成形も施しており、外観についても1ミリ以下の間隔の吹き分け塗装を行うこと等で美しい仕上がりとなっています。このような細かい部品の製造には、熟練した技術やノウハウが必要となるそうで、まさに、同社の技術力の結晶といえる製品です。

電子機器の外観部品等 携帯電話の外観部品等
電子機器の外観部品等  携帯電話の外観部品等  

■新たな分野へ

 スマートフォンカバー
スマートフォンカバー

  最近は、国内のメーカーが携帯電話事業から撤退していることや新機種の発売時期が固定されてきていることで月ごとの生産量にも大きな波があり、外観部品等の製造は減ってきているそうです。しかし、一方で、携帯電話の周辺商品で売上げが出ているものがあります。それは、スマートフォンのカバーの製造です。スマートフォンのカバーは、安価な外国産製品が世の中に多く出てきているそうですが、それに対し、同社の金型設計から製品の設計加工、塗装までを一貫してこなせるという強みを生かすことで、コスト面においても海外企業等に比較し優位に立てているとのことでした。さらに一貫生産により、顧客からのニーズに対しても、即座に試作を提供し要望に添った製品を作り上げることを可能とし、製品化までのスピード、精密性や品質の高さにより、顧客が満足できる付加価値の高い製品を提供しているそうです。

ICチップ埋込成形を施した皿
ICチップ埋込成形を施した皿 

 また、携帯電話事業への依存度を下げるためにも、会社全体で新たな分野への進出を考えています。現在も、従業員からのアイディアをもとにICチップの封止技術により、回転寿司の皿にICチップを埋め込み、自動で皿の種類毎の枚数を計測できるような製品を開発しています。ICチップの封止は、200度を超える高温により行うため、ICチップやアンテナの切断が起きないように、高い技術力やノウハウが必要になるそうです。皿の絵柄やデザインにもこだわり、印刷により絵柄を描くことで好みの模様を小ロットで製作することも可能とし、同社の高度な塗装技術により漆塗りを施した皿の製作も可能としています。

■Made in Japan

獣医師でもある牛越設男社長(右)と研究開発に携わる専務以下3名
Made in Japanについて語る
酒寄氏(右)と伊林氏(左) 

 同社が、あえて「Made in Japan」を掲げるようになったきっかけを酒寄取締役が次のように話して下さいました。
  「海外に工場を保有していた時代も在りましたが、現社長の強い意志で、日本でしっかりした技術の構築を行い、日本でなければできない製品を製造したい考えのもと、Made in Japanにこだわりました。また、日本人は強い責任感のもと働く人が多いと感じている事と理屈だけでは割り切れないそんな日本人の本質的な部分を大切にしたい。」このような意識が、社長を中心に社内全体で共有されていることで、海外企業に負けない強い「Made in Japan」の製品が産み出されているのだと感じました。
  先述した新しい取組を模索する中でも、同社の「Made in Japan」へのこだわりを感じたものがありました。それは、福島県の漆塗料の特許の許諾を受け、漆塗り技術の工業化を研究開発したことです。これについては、2010年にドイツのデュッセルドルフで開催された世界最大のプラスチックとゴムの専門見本市であるK2010にフランスの企業と共同で出展し好評を得たとのことで、同社の持つ高度な塗装技術により低コストで質の良い漆塗装の製品を作り、美しい「Made in Japan」をアピールすることができたそうです。  

 

■ものづくり企業としてのこだわりや強み

 同社の強みのひとつは、前述のとおりの一貫生産にあります。金型、成形、塗装までを一貫して行うことができる設備環境です。顧客ニーズへの迅速な対応を続けていく中で、顧客との信頼関係が築かれ、受注の増加や他の製品の生産へ繋げることができているそうです。

獣医師でもある牛越設男社長(右)と研究開発に携わる専務以下3名
顕微鏡を使用して作業を行う若手従業員 

 もうひとつの強みとして、従業員の高い技術力があります。良い設備を揃えても、それを扱う者に技術力がなければ意味がないとの考えのもと、人材の育成に取り組んでいます。高い技術力を備えた人を育成することは簡単ではなく、ものづくりにおけるマニュアルだけでは伝えることのできない「感覚」の世界をどのように伝承していくかが課題となってきているそうです。そのような中で同社では、数十年前よりベテラン従業員の作業を積極的に見学させる社内環境を整え、自分が製作したものがどのような流れを経て製品になるのかを見学させ、入社間もない若手従業員においても「感覚」を養う機会を設けているそうです。成形技能士や金型技能士といった実践に即した資格取得の機会も設けることで、社内全体の技術力の向上を図っているそうです。実際に、非常に難易度が高い成形技能士の特級を取得した従業員もいるとのことでした。こうした取組が若手従業員を含め社内全体において高度な技能を身に付けることを可能とし、同社の高い技術力の源になっているようです。



(参考)
 同社では、平成24年度戦略的基盤技術高度化支援事業(以下、サポイン事業)に「アダプティブ接合技術による携帯電話・スマートメータの完全防水化」をテーマにした研究開発が採択され、今年の3月に研究開発を終了。( 研究開発成果等報告書(中小企業庁HPより))

○同社からのコメント
・サポイン事業に採択されて、専用の機器設備を購入でき、研究開発を進めることができた。
・我々のような中小企業では、研究にかかる費用がネックとなりなかなか研究が行えない状況であるが、金型の制作費や材料費に苦慮せず研究開発が進められ、そこで培った技術を現在の生産に生かすことができ非常にありがたいものとなった。
・他の企業や金融機関からの信頼度が格段に上がった点が嬉しかった。
・サポイン事業に採択されたことで、中小企業基盤整備機構や地元の支援機関とのつながりができ、経済産業省の施策だけではなく、多くの施策にも目がいくようになった。中小企業基盤整備機構の支援で大手企業とのマッチングにも参加させていただき、学ばせていただくことが非常に多い。

三光ライト工業株式会社 
◇住所 神奈川県川崎市中原区宮内2-29-1(本社)
神奈川県川崎市中原区上小田中6-22-10(中原工場)
埼玉県深谷市西田96(埼玉工場)  
◇代表者名 代表取締役社長 永峰 大三
◇設立 1952年(昭和27年)6月
◇資本金 1億円
◇従業員 140名
◇業務内容 金型製作、成形、塗装、印刷、その他加工、組み立てまでの一貫生産により、携帯電話その他通 信機器などのプラスチック射出成形品の製造・販売  
◇URL http://www.slkco.jp/    

●関連施策
戦略的基盤技術高度化支援事業
http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/seizousangyou/sapoin/itakuhi.html

 

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