シリーズ

  会計システムの効率化により、日本の中小企業に元気を与えたい!
〜会計事務所を核としたトータル的なソリューションサービスの実現を目指す〜
                                    “アカウンティング・サース・ジャパン株式会社”                      

 
    地域経済部 新規事業課

1.事業者紹介

  アカウンティング・サース・ジャパン株式会社は、国内初となる「会計事務所向けクラウドコンピューティングによるSaaSシステム」(以下、「A-SaaSシステム」)を開発、提供しています。
 今回は、A-SaaSシステムの特徴と、設立当初から資金調達のために活用された「エンジェル税制」について、代表取締役社長 森崎氏にお話を伺いました。
  

2.事業の特徴

 同社は、現行の会計事務所向けシステムを一から見直して、会計事務所のベストなシステムの再構築に取り組んでいます。
 現在、大半の会計事務所は、使用するソフトや顧問先のデータ等を、各会計事務所内のPCサーバーで管理・運営しています。A-SaaSシステムでは、それらのソフトやデータをクラウド化して外部のデータセンターに保管することで、会計事務所内のPCサーバーやソフトが不要となります。また、会計事務所と顧問先のデータの共有化を実現し、会計事務所のリアルタイムなサポートサービスを可能にしています。

〜会計事務所のベストなシステムを、会計事務所と一緒になって企画、開発〜
 会計事務所と顧問先企業との密接な連携と、より効率的な業務分担を実現するため、A-SaaSシステムでは会計事務所へ顧問先企業向けの会計システムと給与システムを無償提供しています。それにより、顧問先企業はA-SaaSシステムで日々の処理ができます。また、会計事務所はリアルタイムで顧問先企業のデータを確認できます。そのため、顧問先企業は会計事務所からタイムリーな監査、経営指導が受けられる仕組みとなっています。
 また、A-SaaSシステムでは、毎週、顧客ニーズを反映するためバージョンアップ作業を行っています。これも、クラウドによるA-SaaSシステムの特徴といえます。
 現在、全国には約32,500の会計事務所があり、そのシステムは、大手上場企業3社が8割を占めます。同社は全体の内の約4割(約13,200)を対象先に営業活動をしています。そして、その1割以上(約1,500)が同社の会員となり、既にその半数近くがA-SaaSシステムの利用を開始しています。さらに、A-SaaSシステムを広く周知するため、森崎社長ご自身が各都道府県を回り、各地で研修会を開催しています。開催回数は約320回、開催した都道府県は40か所近くにのぼるとのことです。  

<A-SaaSシステムの採用によって期待できるメリット>
   ・会計事務所におけるコンピュータ関連経費と手間を大幅に削減   
    (PCサーバーが不要、ソフトの購入が不要、保守管理料が不要となります)
   ・クラウドシステムによるデータの共有化でタイムリーな監査、指導が実現  
    ・顧問先向け会計システム、給与システムの無償提供による顧問先の負担軽減  
   ・複数の遠隔地にデータ、システムを多重管理するため震災、防災対策が万全

概要
図をクリックすると拡大します(PDF:420KB)

3.エンジェル税制(※1)の活用

〜エンジェル税制利用は起業当初から考えていた〜  
 会計事務所向けシステムの開発は、システム自体が会計、税務の広範に及ぶことから、その先行する多額な開発費用をどのように調達するかが大きな課題でした。森崎社長は、ある税理士さんから「エンジェル税制の活用を考えた方が良い。」といった助言を受けたことをきっかけに、起業当初から活用を考えていたようです。
 同社は、会計事務所の声がダイレクトに反映できる経営環境とするため、A-SaaSの会員となった会計事務所が株主になっています。そのため、各地で実施している研修会では、会員募集と合わせてエンジェル税制の制度紹介を行い、増資につなげていきました。
 また、同社は、エンジェル税制の事前確認制度(※2)も活用し、結果的に、3年間(会社を設立した平成21年〜平成24年まで)で、計34回の増資に、個人投資家の所得額から投資額を控除する優遇措置Aを適用することができました。

4.今後に向けて

 「当社の理念は、会計事務所向けシステムの技術革新を通じて日本の中小企業を元気にすることです。今後の事業展開としては、会計事務所業界へのA-SaaSシステムの更なる浸透を通じて、まずは会計事務所を核とした顧問先とのネットワークを構築します。そして次には、会計事務所における会計、税務、経営全般のワンストップサービスの実現をめざします。そのためには会計事務所が顧問先の経営により深く関与できるよう、資金繰り、キャッシュフロー、事業計画、経営分析等、中小企業の経営に必要なシステムを今後も開発していく予定です。」と森崎社長はお話されています。
 また、森崎社長は、「企業経営にとって大事なことは、社会にどのような形で貢献ができるか、そして、その理念がぶれないこと。」ともお話されていました。このようなお話からも、A-SaaSシステムの開発目的が中小企業の活性化を目指していることがうかがえます。
 今後の同社のA-SaaSシステムの普及をはじめ、事業展開に注目していきたいと思います。

森崎社長 社内の様子
森崎社長 社内の様子


(※1)エンジェル税制とは
 エンジェル税制とは、創業間もないベンチャー企業に対して投資を行った個人投資家が、税控除の優遇措置が受けることができる制度です。税控除には、創業3年未満のベンチャー企業への投資額をその年の所得額から控除する優遇措置Aと、創業10年未満のベンチャー企業への投資額を他の株式譲渡益から控除する優遇措置Bの2種類があります。なお、エンジェル税制の優遇措置を受けるには、営業キャッシュフローの赤字要件、試験研究費率等の一定の要件を満たすことが必要です。
(※2)事前確認制度とは
 エンジェル税制では、企業が要件を満たす場合、事前確認書の発行を受け、事前確認書を経済産業省のHPに掲載することができます。この事前確認制度があることで、企業が個人投資家への投資を募る際の説明材料としてご利用いただけます。また、情報の掲載は、政府として投資勧誘を目的にしたものではなく、また投資家に対して投資に係る利益を保証するものではありません。    



アカウンティング・サース・ジャパン株式会社
◇ 住所 東京都新宿区新宿1丁目20−13 花園公園ビル1F  
◇代表者名 代表取締役社長 森崎 利直
◇設立 平成21年(2009年)6月
◇資本金 801,825千円(平成25年9月時点)
◇従業員 61人(平成25年9月時点)
◇ URL http://www.a-saas.com/index.html/    

 

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