ふるさと名物応援宣言「いっとじゅっけん」取組紹介(山梨県甲州市)


産業部 経営支援課

1. ふるさと名物の紹介

明治以来のワイン醸造技術の伝承と進化により、甲州市は長い時間をかけて、ブドウ栽培農家やワイナリーが共生してきました。その結果、ブドウ畑とワインが地域文化の厚みとなり、他にはない個性豊かな農村を実現してきました。 また、朝市、フットパス、ワインツーリズム、ワインカフェやレストラン、ワイン民宿などの地域資源がワイン産地を重層的にカタチ創るツールとして描かれるようにもなりました。

さらに日本固有という個性を持ち、産地のシンボルである「甲州ブドウ」から造られるワインは世界のワイン市場のなかでカテゴリー認識されるようになりましたが、ブドウの生産量は減少しており、甲州ワインが持つ多様性の確保、さらなる良質化と併せ、契約栽培、自社栽培を含めたワイン用ブドウ畑を確保していくことが強く求められています。 ブドウ畑の景観の充実と品格あるワインのまちづくり形成を目指してブドウ・ワイン振興に取り組んでいます。


2.宣言実施後のふるさと名物普及のための取組み

2008年創出の「ワインツーリズム」をひとつの契機に、市内のワイナリーには物見遊山でなく、日本ワインの歴史や文化を含めたワイン産地自体を味わい学ぶことを目的に多くのお客様が訪れるようになりました。

ワインの魅力は地域力に下支えられています。地場のブドウから地域の風土を表現するワインづくりを目指すこと。この地域風土こそが地場産業の支えです。 次の10年、人口減少等に伴う酒類市場の縮小や栽培農家の高齢化に伴う担い手不足、耕作放棄地の増大など解決の難しい問題が増えていきます。

このような背景のなかで、もう一度地域との関係、つながりを見つめなおし、ワインづくりを支えているブドウ栽培農家とワイナリーとの関係性を大切にしながら地域力を高め、地域の持続性向上に寄与していく役割が要求されています。


3.宣言実施後の域内事業者の取組み

日本のワインづくりは、欧米諸国の様にワイナリー自ら原料を生産し、確保できる環境とは異なり、農家、JA、ワイナリーとが協力しなくてはワイン産業は成り立ちません。ワインづくりは農業の一端、その延長線上にあるのです。

地域を発展させていくためには、個々の力を結集させ地域全体で取り組むことが重要です。地域が同じ目標を共有化し取り組んでいくこと。農家、ワイナリー、それにJAと行政を絡めた良好なパートナーシップ関係は産地が次へ進む上で不可欠と考えられます。

ふるさと名物応援宣言実施後、中央葡萄酒株式会社は甲州ぶどうを活用した特別熟成ワインの開発と販売を目的として農商工連携の事業計画認定を受け、また、LOCALSTANDARD株式会社ほか2社も、上述のワインツーリズムという新しい地域活性化の取組を実現すべく、地域資源の事業計画認定を受け、両社とも計画実現に向けて邁進しています。


4.甲州ワイン・EUへの訴求の取り組み

2009年7月に設立された甲州ワイン生産者の輸出振興団体「甲州オブ・ジャパン」 2010年1月から17年2月まで、8回にわたって英国ロンドンを中心とする欧州の国々で甲州ワインの訴求活動を行ってきました。

英国は世界最大のワイン輸入国であるとともに、ワイン情報の7割を世界に向けて発信しており、常に世界のワイン・トレンドを反映しています。

これまでの継続したプロモーション活動が実を結び、和食に代表される繊細で健康的な料理との相性に優れると甲州ワインは高い評価を受けるようになりました。また、EU市場と併せ、東南アジアや中国市場からの引き合いも増え、輸出実績は上がってきています。

この成果の第一は、日本のオリジナル品種「甲州」を世界に認知させたことと、欧州での評価が日本に逆輸入され、国内において甲州ワインに対する認識が高まってきたことにあります。今後もこうした取組を官民あげて進めていきます。


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