平成28年度コミュニティビジネスシンポジウム
    知って得するコミュニティビジネス~空き家活用事例より~を開催しました

産業部 流通・サービス産業課 コミュニティビジネス推進チーム

 「平成28年度コミュニティビジネスシンポジウム 知って得するコミュニティビジネス~空き家活用事例より~」を、平成29年2月16日(木)に開催し、当日は55名の皆様にご参加いただきました。

 基調講演では、「空き家についての課題」についてご講演いただきました。 事例1では、「ヘルシーカフェのら@さいたま市 実家を「コミカフェ」と「高齢者の職場」に~大家と店子が語る、空き家活用の秘訣~」について、事例2では、「門前町商店街@熊本県阿蘇市~商店街の空き店舗を大家になって活性化させる手法~」について事例をご紹介いただきました。

 それぞれの基調講演、事例紹介、パネルディスカッションでは、日本の空き家の現状や、商店街の空き店舗を活用した観光客の誘致策、店子と大家が信頼関係を構築することの重要性等について、様々な立場から幅広く意見が交わされ、有意義なシンポジウムとなりました。

日時 平成29年2月16日(木曜日)14時00分~17時00分
場所 さいたま新都心合同庁舎1号館1階 多目的室 
(埼玉県さいたま市中央区新都心1-1)
主催 関東経済産業局、広域関東圏コミュニティビジネス推進協議会

(1)開会挨拶 関東経済産業局 産業部長 渡辺 豊

ご参加いただいた皆様への謝辞とともに、コミュニティビジネス推進の意義や開催の趣旨などを含めて、ご挨拶しました。

(2)協議会からの活動報告 広域関東圏コミュニティビジネス推進協議会 幹事 柳田 公市

広域関東圏コミュニティビジネス推進協議会の活動について紹介と説明を行いました。

(左)広域関東圏コミュニティビジネス推進協議会幹事 柳田 公市

(3)空き家について課題 

一般財団法人日本不動産コミュニティー 理事 大友不動産有限会社 代表取締役 大友 哲哉氏

 

 大友氏からは、日本の空き家の現状についてご説明いただきました。
 その上で、空き家問題が依然として解決しない理由として、賃貸・売却の手続きの煩 雑さや家財道具の搬出の手間を考えると、毎年固定資産税を納付し続けた方が、負担が少ないと多くの大家が感じていることが要因の一つではないかと述べられました。また、民間レベルでの空き家情報の積極的な公開、空き家オーナー自身によるコミュニティビジネスの創業等が理想であるとも述べられました。


(4)事例1 

ヘルシーカフェのら@さいたま市 

実家を「コミカフェ」と「高齢者の 職場」に ~大家と店子が語る、空き家活用の秘訣~ 

ヘルシーカフェのら・BABAラボ 大家 小峰 弘明氏        
ヘルシーカフェのら 店主 新井 純子氏
コーディネーター:広域関東圏コミュニティビジネス推進協議会 幹事 桑原 静

 

 ヘルシーカフェ・のら店主の新井氏からは、住んで嬉しいまち、誰もが主役で、助けあえる地域づくりを目指し、平成21年からさいたま市南区で運営しているヘルシーカフェのらの取り組みをご紹介いただきました。

 転勤族の妻として孤独を感じながら子育てを経験したという自身の経験から、「住んでいるところが楽しければそこは必ずや良い町となる」を信念に、手作り品の販売、ワークショップの場の提供等様々な取り組みに力を入れられていることを話されました。

 コーディネーターの桑原幹事が代表を務めるシゴトラボ合同会社の工房BABAラボで は、「100歳まで自分らしく働けて暮らせる社会を!」をモットーに、おばあちゃんの声を活かした商品開発・販売(孫育てグッズ)の取組内容の説明、店子と大家の関係性を築くことの大切さについてお話しいただきました。

 大家の小峰氏が保有する空き家に店子として入居したことで、子連れ・孫連れで働けるお母さんの居場所を作ることにつながり、小峰氏との信頼関係が強固なものになったと述べられました。

 大家の小峰氏からは、地域で人々が、支援しあう双方向的な関係を築きたいという ことから、実家に人が集まるコミュニティスペースを設けたいと思うようになったと説明をされました。

 また、店子の感性に合わせて空き家を自由に活用してもらうスタンスをとっており、それが価値向上につながると話され、店子の繁栄なくして大家の繁栄なしという言葉が非常に印象的でした。

(5)事例2 

宮門前町商店街@熊本県阿蘇市 
商店街の空き店舗を大家になって活性化させる手法  

阿蘇はなびし 代表 宮本 博史氏
コーディネーター:広域関東圏コミュニティビジネス推進協議会 幹事 竹林 晋

 宮本氏は熊本県阿蘇市出身で、約250mほどの通りに26軒のお店が連なる地元の門前町商店街の取り組み事例をご紹介いただきました。

 ご実家の飲食店の跡を継いで20年間、試行錯誤を重ねた結果、今では年間30万人以上の観光客が同商店街を訪れるとご説明がありました。

  同商店街では、空き店舗がイタリアン、カフェ、雑貨屋など、店主の世代交代に合わせて店舗がリニューアルされ、商店街の新陳代謝が活発に起きているとお話しをされました。 やりたいことをしっかり明確にすること、そしてやり続ける覚悟をしっかりもつことが大切であると述べられました。

(6)パネルディスカッション 空き家活用事例からコミュニティビジネスを考える

パネリスト:小峰 弘明氏、新井 純子氏、宮本 博史氏
コーディネーター:広域関東圏コミュニティビジネス推進協議会   代表幹事 永沢 映

 永沢代表幹事からは、事例1,2を通じ、大家と店子が人間関係をベースにしながら信頼関係を確実に築き、互いにプラスの関係を構築できることが空き家問題の解決につながるはずであると述べられました。  

 店子として店舗の売上を上げることは重要であるが、その店舗が存在することで、地 域住民の生き甲斐や地元の産業が創出される等、付帯的な要素は確実に生まれると話さ れました。

 桑原幹事からは、自身の経験を振り返って、大家と店子の出会いは偶然の産物ではな く、例えば自分の名刺やチラシに「空き家を探している」と手書きでメモ書きをする工夫を行ったことが今の大家との出会いに繋がったことを話され、大家との良い出会いには、運だけではなく情報発信も大切であると述べられました。

 また、自身の活動を応援するために大家の小峰氏がチラシを近所に配布してくれたこと等、地域住民の信頼を得るために大家として奔走されたことに信頼感を得たと話されました。

 小峰氏からは、空家のフリーマーケットのようなスキーム、例示的には大家・店子の互いの意識や経緯、素性が分かるような仕掛けがあるとマッチング率は広がるのではないかと述べられました。

 宮本氏からは、しっかりと個店の売上が安定し、目標を設定することが何よりも大切であると述べられました。 その上で、必ず地元に1つの核となるキーワード(拠りどころ)を作り、人々の反応等をデータで収集し、地域外の人々も巻き込んで議論することが大切であると述べられました。

 新井氏からは、開店から8年目を迎えるヘルシーカフェ・のらを運営する上で、困ったことがあれば、早めに人に相談することや、良いアイデアを出すために周りを巻き込むことを心がけてきたと述べられました。 そうすることで、店舗の運営上やるべきことや良いアイデアが次々に生まれ、その繰り返しが今の自分を形成していると説明されました。

(7)施策説明    関東経済産業局流通・サービス産業 課長補佐 黒木 忍 

 平成28年度補正予算、29年度予算を中心に「プレミアムフライデー」、「IT導入支援事業」、「おもてなし規格認証」等の施策説明を行いました。

(8)まとめ    広域関東圏コミュニティビジネス協議会幹事 栗原 裕治

広域関東圏コミュニティビジネス協議会幹事の栗原氏からは、地域をよく観察したうえで、その地域のキーワードを見つけることが大切であると説明されました。

 そして地域において様々なキーワードがたくさん落ちていることを発見すれば、次にそれらを組み合わせて新しいもの、価値を提言していくことが大切であると述べました。

(9)参加者アンケート結果

① 当シンポジウムに参加して参考になった情報や、より詳しく知りたいと思った情報

②意見、要望等