平成28年度「ウーマンミーティング in Tokyo 」を開催しました

地域経済部 新規事業課

 関東経済産業局及び広域関東圏女性起業家サポートネットワークでは、平成28年12月3日(土曜日)都内において「ウーマンミーティング in Tokyo ~『私スタイル』の起業に向けて~」を開催しました。当日は、身近なロールモデルとして様々なスタイルの先輩女性起業家によるパネルディスカッションや、支援機関等のブース交流スペースにより、参加者と起業へ向けた一歩や悩みを共有しました。

<ステージプログラム>

第1部

○主催者挨拶
  経済産業省 関東経済産業局地域経済部長 三浦裕幸


事業説明を行うエキスパート・リンク(株)福島 律子氏

○女性起業家等支援ネットワーク構築事業の紹介
 広域関東圏女性起業家サポートネットワーク代表機関 
 エキスパート・リンク株式会社

 平成28年度女性起業家等支援ネットワーク構築事業の関東経済産業局管内におけるネットワークについて、代表機関を務めるエキスパート・リンク株式会社より、事業概要についてご紹介させて頂きました。

第2部

○パネルディスカッション  
 女性起業家等や、起業による地域産業の活性等に携わる許 伸江氏をファシリテーターに迎え、身近なロールモデルとしての先輩起業家3名のパネリストから自己紹介頂いた後、それぞれの『私スタイル』の起業についてパネルディスカッションを行いました。


 左から鈴木万梨子氏、鈴木未夏子氏、許伸江氏、篠原晋寧氏

◆登壇者◆ 各登壇者の詳細プロフィールはこちら

<ファシリテーター>    

許 伸江 跡見学園女子大学 マネジメント学部マネジメント学科 准教授

<パネリスト>

篠原 晋寧  (株)CROSS ASIA   代表取締役社長
       http://mamatx.net/運営団体/

鈴木 未夏子 ママのアイディア工房(株)   代表取締役社長
       https://www.mamanoideakobo.co.jp/

鈴木 万梨子 (株)TOE THE LINE 代表取締役社長
       https://toetheline.jp/

 

 

■ファシリテーター 許 伸江氏による趣旨説明

■自己紹介

(篠原 晋寧 氏)

中国瀋陽生まれ。学生時代を九州で過ごし、マーケティングリサーチ会社に8年勤務の後、現在の会社を立ち上げ起業。一方で、一人娘の母でもある。夫には大変感謝。
つくばエクスプレス沿線に特化し、主に乳幼児のママを対象に、「情報発信」「イベント開催」「街づくりプロジェクト」等を通じて、現役子育てママを応援するコミュニティを運営。
具体的には、育児情報検索サイト「ままてぃ」を運営し、コミュニティ活動として、年間40以上のイベントを開催。また、子供を遊ばせながらママ向けのイベントやママの意見を反映するマーケティング案件実施の場として「柏の葉本のたからばこ」を運営。来年からは働くママが輝く職生活を送れるためのサポートプログラムの提供を予定。

(鈴木 未夏子 氏)

大学卒業後に3年ほど渡英し、帰国後に国内物流機器メーカーに就職した。雑貨に関わる企業で働いてみたいとインド綿エプロン等の輸入関連の企業へ転職。出産を機に休業。留学生専門シェアハウス事業を開始。
再び妊娠により同社退職。シェアハウス運営の傍ら、子育てをし、便利グッズの考案に目覚めていく。一般社団法人発明学会のコンクールで7年連続受賞中(全て特許出願済み)の主婦発明家。現在の主要商品は、「お弁当袋になっちゃう!!ランチクロス☆」。
現在の起業にあたっては、武蔵小山創業支援センターの女性起業家塾「MUSAKO」や大手化粧品メーカー(株)ちふれ化粧品の女性起業家支援制度の支援を受けた。また、武蔵小山創業支援センター内のインキュベーションオフィスを利用、品川区のウーマンズビジネスグランプリでは「城南信用金庫賞」を受賞。その他、国の小規模事業者持続化補助金の採択も受ける。
各種メディアに取り上げられ、現在では全国の小売チェーン店(東急ハンズやロフト等)にて商品を販売。

(鈴木 万梨子 氏)

もともと外に出ることが好きで、大学時代はバックパッカーとして海外各地を旅した。海外と繋がる機会を求めて、大学卒業後、(株)H.I.Sに入社、6年半にわたって法人営業として団体旅行の企画・添乗等を担当。
起業したのは自分の感情の動きによるところが大きいと考えている。事業アイディアのきっかけは団体旅行の添乗時にお客様から旅行先でパーティドレスをレンタルできるサービスがあれば便利との声を聞き、旅行先には手ぶらで行けて必要なドレス等の  ファッションが現地でレンタルできるサービス(FIT the Local)の構想を始めた。その後、昨年1月に(株)H.I.Sを卒業(退職)し、金融系ベンチャーを経て今年の3月に今の会社を立ち上げ起業した。もうひとつの柱の事業である「きんゆう女子。」は自分のテンションが下がった時に思い付いた事業。
起業にあたってお金の知識は大事だが、女性にとって難しすぎるという女性の共通の悩みを何とかできないかと考えた。現在、兜町の金融街にある証券取引所を拠点として190人程度で活動している。

■起業の一歩を踏み出せたきっかけ

(篠原 晋寧 氏)

前職で1年半育休を頂き、その後復職したが、子供のお迎え等もあり、それまでのように単独で1本の仕事をこなすことは難しく、サポートの仕事に回らざるを得なくなった。かなり悩んだが、会社のルールの枠内で働くか、枠を飛び出すかの2択の選択となり、自分の性格から半年で独立の道を選んだ。

 (鈴木 未夏子 氏)

 もともと働くことが好きで学生時代はアルバイトをかけもちしていた。子供の世話で時間的制約もあり、また、身内の父や弟も起業家であったため、自然と起業を目指した。

(鈴木 万梨子 氏)

前職で接する機会が多く、企業の社長には憧れがあった。活き活きと働く姿をかっこいいと思い、こういうふうになりたいと考えていた。

■起業して辛かったこと

(篠原 晋寧 氏)

約2年前に事業の一環として100人規模のイベントを企画した際に、事務局内でインフルエンザが流行して、代替スタッフを確保するためぎりぎりまで多くのママさんに電話をかけ人員を集めた時は苦労した。

(鈴木 未夏子 氏)

生協の広報誌に自社商品であるランチクロスを掲載して頂ける話があったときに、その製造を中国の会社に外注していたが、その会社に前金を持って逃げられた経験がある。早急に対応するため、朝から晩まで電話ばかりの長い一日があった。

(鈴木 万梨子 氏)

起業後に法人口座をつくるため、とある信用金庫に行った際に非常に冷たい対応を受け、女性起業家支援の流れがある中、まだ金融機関の壁を感じた。その後、女性起業家の先輩を通じて大手金融機関の法人担当者を紹介してもらったがその担当者の反応が良く、大変お世話になっている。

「仲間さがし」の重要性には共感する。大きな企業から転職すると経営者は非常に孤独。日々の事業を通じて本当のつき合い方、おつき合いするべき人が見えてきた。

■人とのつながり

(篠原 晋寧 氏)

自分が起業を決意した際に家族会議で相談したが、最初夫は反対した。結局、起業のために借金しないこと、必要な費用は自分自身で負担することを約束して認めてもらった。夫は今でも話し相手であり事業の一番の理解者。会社の資金繰りが苦しい時期に夫が資金を出してくれた。女性起業の一番の理解者は家族だと思っている。

(鈴木 未夏子 氏)

自分も主人が事業に理解を持ってくれていて、大変感謝している。社長業は非常に孤独。たんたんと仕事をこなしていくしかない。そのような中、SNSや起業塾・勉強会等で人とつながること、横のつながりが貴重だなと感じている。同じような立場の人同士で、共感し合い、SNSでは「いいね」を押してあげるなど励まし合うことが出来、大変感謝している。

(鈴木 万梨子 氏)

現在、色々な方に支援して頂いていると感じる。当初は思ってもいなかったところからの支援もある。コネクションのない金融業界だったが、逆に珍しがられて仲間が広がっている。

■支援機関の活用等について

(鈴木 未夏子 氏)

武蔵小山創業支援センターは女性の起業支援に特化しており、主婦でも行きやすい料金設定となっている。他にも、一般社団法人発明学会やちふれ等から支援をいただいた。また、金融機関では城南信用金庫の展示会等に出展させてもらった。昨今は様々な支援機関の起業サポートサービスがあり、チャンスを頂き大変感謝している。

(篠原 晋寧 氏)

起業にあたっては資金が必要。自己資金でスタートしたとしても早かれ遅かれ資金繰りの問題にぶつかる。女性目線では、金融機関の支援=借金のイメージ強く、金融機関のスーツ姿の男性には気軽に相談しづらい。これは起業の機会喪失とも言える。金融機関等には、もっと女性にも届けやすいような情報提供方法を考えてほしい。

(鈴木 万梨子 氏)

 金融機関でも中には女性にやさしい金融機関、支援に燃えている金融機関はあると思う。現在の事業でも東京証券取引所の協力により兜町にコワーキングスペースを安価に提供して頂いている。また、埼玉県のSMILE WOMENピッチにてプレゼンさせて頂く機会があり、トーマツ賞を頂きアドバイス頂けている。待ちの姿勢だけでなく、支援機関に自ら支援をお願いする勇気も必要。

■起業に一番大きな影響を与えたもの(こと)

(篠原 晋寧 氏)

自分が生まれた『中国』は起業精神が高く、起業に対して違和感がない。その育った環境から一番の影響を受けたと思う。

(鈴木 未夏子 氏)

自分の『父』が起業家であり、その育った家庭環境から一番の影響を受けたと思う。祖父も金物屋、父は貿易商であり、身近に起業があった。

(鈴木 万梨子 氏)

父母からは公務員になりなさいと言われていた。『旅に出る』ことで色々な国に行き様々な文化に触れたことで、自分の生き方、ポジションを考えるようになった。そういう意味では、『旅に出る』ことが自分の起業意識を育てたと考えている。

■起業を目指す人へのメッセージ

(篠原 晋寧 氏)

自分は何ができるのかではなく、何をしたいのかを明確にすることが大事。子供がいるママも家族内でプレゼンして自分の熱意を伝え、家族の理解を得ることが重要。家事等により時間の制約もある中、何でも自分1人でやろうとしないで、アウトソーシング等を活用することもできる。

(鈴木 未夏子 氏)

起業に対してあまり構えず、やりたいことをまずやってみるのも良いのかもしれない。全部仕事を抱え込まず、業務委託やアウトソーシングをうまく活用していきたいと思う。やらなければいけないのは子育てだけ。やりたいことをできる範囲で真剣にやっていきき成長していきたいと思う。

(鈴木 万梨子 氏)

金融関係もフィンテック(金融IT)の発達により無料で使える便利なものが増えている。こうしたツールを上手く会計処理等に活用することでお金のつくり方が見えてくる。使いこなす力を身につけることも必要。

精神的なことでは、色々な選択肢を設けておく方が良い。もしこれがダメだったらこうするというような選択肢があれば精神的に余裕を持って進めることができる。

■質疑応答

Q:事業の相談相手や支援者とはどのようにつながりをつくっているのか。

篠原 晋寧 氏)

まずは、ネットで地域の近くの支援機関を検索し、当社がある柏の葉のコワーキング施設は起業家の相談窓口があり色々な人と繋がることができた。最初は公的機関に相談し、その後は自分が信用できると見込んだ人に相談するのが良いのではないかと思う。

(鈴木 未夏子 氏)

支援機関や自分と同じ境遇の人に相談する。

(鈴木 万梨子 氏)

支援機関のサポートや専門家の判断もひとつだが、実際に自分が提供するサービスを使ってくれそうな人に聞いてみるのも有効。いくつかアプローチの方法があると発見してきている。直接、企業のお問合せフォームを活用してみたり、フラットな視点という観点ではベンチャーサポートやメディア機関に聞いてみると人脈を紹介してくれたりする。イベントにも参加してメディア機関の人と繋がるのもひとつ。勇気を持って少しずつ自ら人脈を広げるべき。

Q:企業を退職して起業する場合、退職した会社との関係づくりやスムーズな退職、起業の進め方について教えてほしい。

 (篠原 晋寧 氏)

上司に素直に、会社の枠を超えて自分がやりたいことがあると話すのが一番だと思う。自分の場合は退職しても元会社とのおつき合いは続いているし、応援もして頂いている。

(鈴木 未夏子 氏)

前の会社とのおつき合いは続いている。きちんと話せば分かってくれる。

(鈴木 万梨子 氏)

退職する前に自分の事業プランを提案してみれば良かったとも思っている。その方が会社にとっても喜ばしいこともある。

<会場内交流スペース>

会場内では、ご参加頂いた方々の交流の場としてご利用できるスペースをご用意しました。ご登壇頂いた女性起業家等の身近なロールモデル紹介や、広域関東圏女性起業家サポートネットワーク構成機関の支援機関の紹介として、簡易ブースもご用意し、パネルディスカッション終了後、閉場時間までご利用頂きました。

○ご協力頂いた支援機関(順不同)

○ご協力頂いた女性起業家ロールモデルブース(順不同)

 
支援機関担当者と交流する参加者 
 
女性起業家ロールモデルブースの様子

<一時休憩スペースもご用意しました>

オムツ替えスペース、授乳スペース等を備えた一時休憩スペースもご用意し、お子さんと一緒に参加頂いた方にご利用頂きました。

<平成28年度女性起業家等支援ネットワーク構築事業について>

 経済産業省では、地域社会における女性の活躍に向け、地域の産業支援機関等を中心とした「女性起業家等支援ネットワーク」を全国10箇所(各経済産業局管轄地域、北陸支局含む)に形成します。    

 起業に興味を持つ女性や、事業の成長に課題を抱える創業間もない女性起業家を確実にフォローできる体制をネットワーク内に構築し、既存の支援施策への橋渡し等、女性のニーズに応じたきめ細やかな支援を行います。    

 当局管内において展開する「広域関東圏女性起業家サポートネットワーク」の代表機関(運営事務局)はエキスパート・リンク株式会社が務めています。

全国事務局((株)パソナ)によるポータルサイト

~働くを、私らしく。~「わたしの起業応援net」

http://joseikigyo.go.jp/  わたしの起業応援net

広域関東圏女性起業家サポートネットワーク代表機関(エキスパート・リンク(株))によるポータルサイト

私の起業スタイル

http://watashi-style.org/  私の起業スタイル

当日、会場では広域関東圏女性起業家サポートネットワークが作成した「女性起業ハンドブック」を来場者へ配布しました。これから起業にチャレンジしたいと考えている女性に役立つ起業の基本知識をまとめた冊子です。

 

【過去の開催概要について】

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