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最近の消費者相談から

5.間違って表示された商品価格で購入申し込みをしたらどうなるか〜ネットショッピング〜(平成16年1月)

 ネットショッピングをしたくてインターネットを始める人も多いようです。いろいろなホームページを見ながら商品を探すのは楽しいひと時です。気に入った商品を探し出しルンルン気分で申し込んでもトラブルになることもあります。
【事 例】
 ネットショッピングで価格23,000円と表示してあるパソコンプリンタをホームページ上の申込画面から申込をした。代金振り込み後、契約承諾のメールが届いた。翌日、販売店から「実際の価格は28,000円なのに誤って23,000円と表示してしまった。あと5,000円を振り込んでいただくか、ワンランク下の商品に変更してほしい」と言われた。間違えたのは販売店で、私は23,000円で申し込み、承諾のメールを受け取っている。23,000円で契約は成立しているのだから商品を引き渡してほしい。
【解 説】
 民法526条1項では隔地者間の契約の成立時期は、承諾方法が郵便という時間のかかる手段を前提としているため、迅速な契約の成立を図る観点から、契約の申込を受けたものが承諾の通知を発した時点とされています(発信主義)。しかし、インターネット等の電子的な方法を用いて承諾の通知を発する場合には、瞬時に意思表示が到達するため、「電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律」(電子契約法)第4条では、契約の成立時期を承諾の通知が到達した時点と規定しています(到達主義)。
 当事例ではパソコンプリンタ23,000円の売買契約は成立しています。しかし、契約の成立と有効な契約とは同一ではないのです。業者が価格を書き間違えた時には、「価格表示に錯誤」があったといえます。契約をする上で商品価格は「重要な要素」に該当しますので、販売業者は法律行為の重要な要素の錯誤を理由に、パソコンプリンタ契約の無効を主張できます。
 昨年、ネットショッピングの販売業者がパソコンの価格を一桁間違えて表示した時に、多数の申込者がありました。この事業者は、初め「申込をキャンセルさせてほしいと」言っていましたが、世間のブーイングに耐えられなかったのか、間違った表示価格のままで販売しました。こんな時、法律上は無効を主張できますが、今までの信用を失うことになるかもしれません。利用者もあまりに現実からかけ離れた価格表示にはちょっと注意が必要ではないでしょうか。